Googleがテレビと接続するセットトップボックス製品『Google TV Streamer (4K)』を発表しました。
Google TV Streamer はテレビのHDMI端子に接続して、リモコンや音声操作で動画配信サービスなどの様々なアプリが楽しめる Google TV端末。
日本国内ではGoogle Store価格1万6000円で、9月24日に発売します。
従来製品『Chromecast with Google TV』がHDMI端子からぶら下がるドングル型だったのに対して、新製品『Google TV Streamer (4K)』は据え置き型でやや大きくなり、価格も上がりました。
一方、動作が速く快適に、RAM倍増・ストレージ4倍増、有線LAN端子搭載、ドルビーアトモスのデコード対応、見失っても鳴らせて探せるリモコン、好みの機能を選べるカスタマイズボタン、Gemini AI番組ガイドや生成AI壁紙、スマートホーム規格Thread対応でスマート家電やIoTデバイス接続など、全般にパワーアップしています。
Google のChromecast は2013年、スマホで選んだコンテンツをテレビに映すシンプルな製品として始まりました。
(スマホから飛ばしているようでいて、基本的にはコンテンツの場所だけを送り、Chromecast 自体がネットからストリーミングで受け取る仕組み。スマホやPCから直接映像信号を受けてミラーリングする機能にも対応しています)
当初の Chromecast はあくまでスマホ等で選んだコンテンツをテレビにキャストして映すためのレシーバー的な挙動で、リモコンも付属しませんでした。
しかし Android TV / Google TV などGoogleのテレビ戦略の変化もあり、2020年にはテレビ上の Google TVプラットフォームをリモコンだけで操作して使える製品『Chromecast with Google TV』を発売しています。
最新・最上位モデルとなる今回の『Google TV Streamer (4K)』ではとうとう Chromecast の名前を捨てて、ストレートに『Google TVストリーマー』になりました。
主な仕様および新機能は、
4K HDR対応、Dolby Vision、HDR10+ 規格対応
Dolby Atmos のデコーディング対応
4GB RAM、32GBストレージ (Chromecast with Google TV 4Kは2GB / 8GB)
プロセッサが22%高速化
ギガビットイーサネット端子
Chromecast 互換のキャストにも引き続き対応
音を鳴らして探せるリモコン (本体のボタンを押すか、スマホ等のGoogleアシスタントから)
特定アプリ起動や入力切替など機能を割り振れるカスタマイズボタンをリモコンに追加
スマートホーム規格の Thread 対応(Thread Border Router)
Nestスマートスピーカーとグループ化して音声出力
現行の Chromecast with Google TV 4K は、立体音響のドルビーアトモスコンテンツに対応はするものの、挙動としてはHDMIパススルーで、ドルビーアトモスの信号をデコードして実際に立体音響として鳴らすサウンドバーやオーディオシステムが必要でした。
新製品の Google TV Stremaer 4K では、本体で自前のドルビーアトモスデコードに対応。テレビのスピーカーやHDMI経由でドルビーアトモスを楽しめるほか、Pixel Buds Pro をBluetooth接続して、イヤホンで立体音響を聴くこともできます。
Google TV 側の進化としては、新たにGoogleホームパネルを搭載。セキュリティカメラの映像を確認したり、スマート照明の調光で部屋を暗くするといったことが素早くできるようになりました。
さらに番組紹介やブラウズ部分では、Googleが全力でプッシュ中の Gemini AI を導入。概要やドラマのシーズンごとのまとめ、レビューといったコンテンツをGoogle TV上でブラウズできるようになります。
このほか、リモコンを見失ったときは本体のボタンを押すか、Nest Hub やスマホのGoogleアシスタントを通じて、リモコンから音を出して探せるようになりました。
据え置き型になりテレビの前や横に置くことで、本体のボタンを押しやすくなったほか、WiFi接続もテレビの裏よりは受信しやすく途切れにくくなる効果もあります。
Google TV Streamer (4K) の価格は米国で99ドル、日本国内では1万6000円。発売は9月24日。
更新:国内発表の価格を追加しました。
訂正: 初掲載時「本日8月7日より予約受付」としましたが、Google側に訂正があり、予約受付開始日については記述がなくなっています。