米コロンビア特別区の連邦検事事務所は、アップルから数百万ドル相当のiPhoneを騙し取った詐欺犯の中国人Haotian Sunに4年9か月、Pengfei Xueに対して4年6か月の懲役刑を言い渡しました。
また、懲役刑に加えて3年間の保護観察付き仮釈放と、賠償金107万2000ドル(Sun)および39万7800ドル(Xue)も言い渡されています。
2人は2017年5月から2019年9月にかけて、香港からワシントンDCにある複数のUPSの私書箱にニセのiPhoneを送付させ、それをジョージタウンのアップルストアを含む複数のアップル直営店やアップル正規サービスプロバイダに修理依頼として持ち込んでは、交換品のiPhoneを持ち帰っていました。
犯行に使われたニセiPhoneには識別番号(IMEI)やシリアル番号まで割り振られるなど、本物そっくりに偽装されていました。また2人はアップルに対し複数の偽名を使い分けていました。
裁判資料によると、上記期間中に香港から送られたニセiPhoneの数は6000台以上にのぼり、2人はアップルから本物のiPhone約380万ドル分を入手したとのことです(実損害額は250万ドル以上)。
ニセもののiPhoneが修理に持ち込まれれば、店舗では見分けが難しくとも、修理拠点ですぐにバレそうなもの。にもかかわらず、約2年半で6000台以上も代替品を騙し取られたとなると、アップル側としても修理受付時の身元確認や、端末のチェック体制などに対策するところがあるかもしれません。