パクられ具合で業界トレンドがわかっちゃう？ バルセロナのスマホ通りを歩く（スマホ沼）

毎年MWCの取材で訪れるバルセロナ。怪しいスマートフォンショップが立ち並ぶ「スマホ通り」に今回（2025年3月）も行ってきました。下の写真はすぐそばにある有名なマーケット、ボケリア市場。スマートフォンを見た後はここで食事するのが恒例です。

このスマホ通りで売られている製品は、あちこちの国から集められたもの。最新モデルから、かなり古い製品まで実にさまざまな端末が並びます。とはいえ、こんなところにiPhone 16を買いに来るお客さんはほとんどいません。どんなものがあるかというと、例えば、これはインドで販売されているシャオミの「POCO C75 5G」。Redmi 14Cの5G版「Redmi 14C 5G」のPOCOバージョンという製品です。インドの問屋なり販売店から何らかの理由でバルセロナまでやってきたのでしょう。

同一機種が大量に出回っていることもよくあります。今回はnubiaの「nubia Music」が通りのすべてのお店に大量に並んでいました。もしかするとヨーロッパの総代理店が余った在庫を安く流したのかもしれませんね。MWC 2025では後継機の「nubia Music 2」も発表されており、旧機種の在庫処分品といったところでしょうか。

旧東ヨーロッパ諸国やアフリカのみで売られているようなマイナーな製品もよく見ます。実際に販売されている現場は見たことがありませんが、スマホ通りを訪れるたびに「あ、またこのブランドのスマホか」といった具合に、おなじみのメーカーとなっています。下で紹介するのはタブレット端末ですが、Modioの製品は数年前からよく見描けるようになりました。カメラデザインがGalaxy S Ultraぽいですね。

今回は、まったく知らないメーカーのスマートフォンを見つけました。まずはこちらのMBO。デザインからして大したメーカーではない（失礼）ことはわかりますが、嬉しい出会いです。いかにもなデザインのモデル名は「16A Pro Max」……現役のメーカーということですね。

MBOのサイトを確認したら、「CAMON 30 Premier」なんて端末も見つけました。名前を聞いてピンと来た方は、沼住民ですね。そう、TECNOが出しているスマートフォンを堂々とパクっているのです（本体のデザインも類似）。つまり、iPhoneやGalaxyのコピーは当然として、今やTECNOもコピーされるほどのブランドになっているということです。こんなところからも各メーカーの勢いがわかるのがスマホ通りに行く楽しみの1つです。

こちらは「PREMIO S88」。このメーカーも初めて見ました。デザインは2年前のシャオミ系なので、これも現役のメーカーのようですね。

こちらは、だいぶ古そうな「Me」のスマートフォン。いったいどこで売られていたのやら……。

こんな具合に謎メーカーの製品を探すのもスマホ通りの楽しみ方。来年はどんな出会いが待っているのでしょうか？