ANAが2兆円で航空機77機を爆買い! 三菱スペースジェット(旧MRJ)の代替はエンブラエルE190-E2型機に決定

テクノロジー Mobility
中山智

海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けています。 旅人ITライターさとるとして、YouTubeでも活動しています。

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ANAホールディングスは、最新鋭リージョナルジェットを含む77機の航空機を発注することを発表しました。今回の航空機発注は、機数ベースで同社の過去最大規模。カタログ価格ベースでの総額は、なんと2兆1580億円となります。

ANAは2025年3月期第3四半期の決算報告で、インバウンドが好調なこともあり売上高は1兆7027億円で当期純利益は1,570億円(同75.6%増)と過去最高益を計上。この強気な戦略もうなずけるところです。

今回、ANAホールディングスが発注した機材は下記の5機種。

■ボーイング787-9型機:18機(全機確定発注)。2028年度から2031年度にかけて受領予定。

▲ボーイング787-9型機 ©Boeing

■ボーイング737-8型機:12機(確定発注8機、オプション4機)。2029年度から2033年度にかけて受領予定。

▲ボーイング737-8型機 ©Boeing

■エアバスA321neo型機:24機(全機確定発注)。2030年度から2032年度にかけて受領予定で、うち10機はPeach Aviation 運航用。

▲エアバスA321neo型機 ©Airbus

■エアバスA321XLR型機:3機(全機確定発注)。Peach Aviation 運航用として2032年度に受領予定。

▲エアバスA321XLR型機 ©Airbus

■エンブラエルE190-E2型機:20機(確定発注15機、オプション5機)。2028年度から2032年度にかけて受領予定。

▲エンブラエルE190-E2型機 ©Embraer

特に注目されるのが、エンブラエルの「E190-E2」。エンブラエル製の機材はジェイエアやフジドリームエアラインズが導入済みですが、いずれもE-JETS(E1)で、E190-E2(E-JETS E2)は日本の航空会社としては初の導入となります。

この背景にあるのが、三菱スペースジェット(旧MRJ)の開発断念。当初は100席規模の機材として三菱スペースジェットの導入を予定していましたが、2023年2月に開発中止が決定。そのため、代替機材がどのメーカー製になるかが業界で注目されていました。

▲三菱スペースジェット(旧MRJ)が導入できず、100席クラスの機材がスッポリ抜けていた

E190-E2の導入は2028年とまだ先。座席をクラス分けするか、機内サービスといった詳細はこれから決めていくとのこと。ちなみに機内Wi-Fiについても未定ですが、E190-E2自体は機内Wi-Fiが搭載できる仕様だそうです。

▲E190-E2は日本初導入となるので早く乗ってみたい! ©Embraer

機内サービスや新規路線など、E190-E2をはじめとした購入機材を使った今後の展開に注目ですね。

《中山智》

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