サムスンは新スマートフォン発表イベント Unpacked を8月10日に開催します。ティーザー動画に登場するのは、販売中の Galaxy Z Fold や Z Flip シリーズを思わせる折りたたみ端末。
モバイル部門を率いる Dr. TM Roh はサムスンの公式ニュースルームに掲載した文章のなかで、折りたたみ画面スマートフォン Galaxy Z Flip と Galaxy Z Fold の両機種が過去三年でノベルティから多くの人の選択肢に変わったと述べ、来る Unpacked で新しい Galaxy foldables を披露できることが待ち遠しいと複数形で書いていることから、イベントでは縦に折れて小型になる Galaxy Z Flip系と、観音開きで大画面になる Galaxy Z Fold系の両方の新機種発表に期待できます。
発表も近づき、リークと称する画像や未確認の情報も増えてきました。といってもあまり具体的な情報はなく、総合すると、
Flip / Fold 両機種ともフォームファクタや画面縦横比などに大きな変更はない、漸進的なアップデートモデル。プロセッサやメモリ/ストレージ構成の更新など。
Flipはサイズそのまま、バッテリー駆動時間が延長
Fold はヒンジを改善してやや薄くなる。画面の折れ目はさらに目立たないよう改良
といったところ。
Galaxy Z Fold は発売直前の延期で画面の耐久性等を改善せざるを得なかった初代から、画面がフレキシブルなのにペン手描きに対応し防水仕様も備えた3まで急激に進歩してきました。
最新の4では落ち着くのか、どういった点を改良してくるのかが注目点です。Z Foldシリーズはもっとも保護が必要な折り目部分を守るため、Rを稼ぐために釘が打てそうに太くソリッドなヒンジ部品を採用してきましたが、改良して薄くなれば「畳んだときはスリム」にもう少し近づけるはず。昨今の為替レートを考えると、特に日本ではさらなる値下げも期待したいところ。
TM Roh博士の投稿は新機種の改良点については触れていませんが、フォルダブルスマートフォン全般の現状振り返りとして、
昨年2021年の(各社)フォルダブルスマートフォン出荷台数は1000万台に近い
2020年比で約300%の伸び
昨年出荷のGalaxy Zシリーズは約70%が Z Flip、30%が Z Fold
といった数字を挙げています。
折りたたみ iPhone はアップルが検討中と伝えられるものの具体的な進捗や市場投入判断についての続報はほとんどない一方、折りたたみAndroid端末はサムスンのほかHuawei や Xiaomi 、Oppo も限定的ながら投入しており、Android OSでの折りたたみ画面対応を進める Google も「折りたたみPixel」の投入タイミングを伺っているとされています。
マイクロソフトの Surface Duo シリーズは、フレキシブルディスプレイを使ったシームレスな折りたたみでこそないものの、二画面が大きな一画面扱いになったり、スクリーンの縦横比が動的に変わるという点で、OS側の対応としてはフォルダブルと同じ。
現状ではGalaxy Zシリーズの独壇場といえるフォルダブルスマホですが、使っていると驚かれるものから「たまに使ってる人いますよね」に、そして特に珍しくもない選択肢のひとつに確実に近づきつつあるようです。