PlayStation 5初の大きな形状変更は2023年になるかもしれません。
Insider Gaming は匿名の関係筋をソースに、光学ディスクドライブを着脱式にした新しいプレイステーション5が2023年秋にも出荷される可能性がある、と伝えています。
PS5の発売は2020年秋。外から見た形状は現在も変わっていませんが、内部的にはコストを下げ生産性と品質を高めるための改良を繰り返してきました。
たとえば日本では本体値上げのタイミングで切り替わった最新モデル CFI-1200 シリーズは、冷却システムの変更や軽量化が施されていることが分かっており、同じ外見のまま初代比では約500g~600gほども軽くなっています。
初代のヒートシンクはこのようなスーパーサイズ。基板・筐体・電源・排熱設計を一体化・最適化できるコンソールの強みを象徴したようなパーツです。
PS5に限らず、ゲーム機は動くゲームのフォーマットを固定しつつ、それを実現するハードウェア自体は内部的な変更で、あるいは筐体デザインの大幅な変更を含めたモデルチェンジで改良してゆくのがビジネスモデルの要。 歴代のプレイステーションも、見た目同じで型番違いの改良版、筐体自体が違う「スリム」版が登場しています。(不人気で早々に打ち切られたゲーム機は一台限りの設計で終わることもありますが)。
PS5は半導体不足など様々な要因から供給が間に合わず品薄が続き、出だしで台数を足踏みする状態が続いてきました。供給が本格的に改善するといわれる今年末から来年にかけて、さらに量産しやすい新型に切り替えること自体は不思議ではありません。
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具体的な内容の真偽はさておき、今回の「2023年秋の新型」説で面白いのは、光学ドライブが外付け、あるいは着脱式になるとしていること。
着脱式の光学ドライブは背面に増設されたUSB-Cコネクタに接続する仕組みで、装着時には「外付け」感がない、全体のデザインを損なわないものになる、とされています。
現行のプレイステーション5には無印の通常版「PlayStation 5」と、光学ドライブを省いて安価な「PlayStation 5 Digital Edition」が存在します。
デジタルエディションはディスク版のPS5やPS4ゲームが動かず、デジタル配信版のみしか利用できないかわりに、本体価格が1万円ほど安い点が違いです。値上げ後は4万9478円。
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デジタルエディションと通常版は筐体の形状そのものが違うため、交換カバーも別の製品になっています。
もし仮にこの「光学ドライブ着脱式PS5」が本物だとすれば、 パッケージとして最初からバンドルするなり、背面スロットに組み込み済みで売ることもあるとしても、ベースのハードウェア自体は1種類で作ることが可能になります。
現在のデジタルエディションは市販のBDドライブを接続してもディスク版ゲームが遊べるようにはなりませんが、着脱式ならば最初は光学ドライブ無しの比較的安価なPS5本体を買い、必要に応じてあとから追加することも考えられるはずです。
また、物理的に動く光学ドライブはゲーム機のなかでも壊れやすい部品であることから、全体を分解したりメーカー修理に出すことなく、光学ドライブのみを買い替えたり返品交換できるようになれば、修理やサポートのコストもユーザーとメーカー双方に軽減できる可能性もあります。
PS5のデジタルエディションは、「PS5新発売!税込み4万39798円から」あるいは「Starting at $399」と最低価格を低くアピールすること、特に主戦場の米国では、性能違いで大幅に安い次世代機を同時リリースする大胆な策に出たXboxを牽制する役割がありましたが、実際の出荷割合としては非常に少ないことが分かっています。
もし仮にこの「基本は光学ドライブなし・装着用空きスロットつきの一種類、光学ドライブはオプション」が実現すれば、発売から2年後に値下げではなく値上げという異例の手段を採らざるを得なかったPS5にとって、新製品を比較的安くできるのも利点になり得ます。それが消費者向けの販売価格に反映されるか、製造コスト低減という意味かはまだ分かりませんが。
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)