衛星インターネットStarlinkの工事に朗報?クルマの屋根に乗せて常時接続できる時代到来(CloseBox)

テクノロジー Space
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

10月中旬にはSpaceXの衛星インターネットサービスStarlinkで使うアンテナの工事をしてくれる業者を探すのに苦労しましたが、状況は変わりつつあるようです。

筆者自宅のStarlinkは、2階ベランダ設置の後、1階の駐車スペースに置いたところ接続状況が改善し、屋根への工事を待つ段階への移りました。

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10月28日、近所の電気工事店がアンテナ設置の下見にきてくれて、対面の上で工事内容について打ち合わせをしました。

工事で使う予定のマウント2種のうち、1つについては発送されているもののまだ届いておらず、もう片方はまだ発送準備中。担当の方には現在駐車場に置いているディッシュとベースを見てもらい、さらに屋根の上まで梯子で登ってもらって、設置場所や方法について相談しました。

Starlinkのディッシュは通常のBS / CSアンテナよりも重さはあるものの、衛星テレビ用アンテナのための壁マウントが流用できそうだということで、屋根近くの壁にマウントを打ち込み、そこからポールを伸ばしてそこにディッシュを専用ポールアダプター経由で設置しよう、ということになりました。

もう1つの案としては、屋根のてっぺんに屋根馬と呼ばれる大型のマウントを設置し、それを屋根の四方からワイヤーで固定するやり方があるという話でしたが、築年数が長いため屋根に苔が生えており、工事には危険も伴うということで、壁マウントでいくという判断になりました。

すでに発送済みのVOLCANOマウントは、屋根に穴を開けて雨漏りの原因になる可能性もあることから使わないことに。

▲マウント類の配送状況

電源 / イーサネットケーブルの引き込み工事の場所は、玄関近くの壁を通すことに決めました。

これらは、別の方々からいただいたアドバイスとも合致するもので、安心してお任せできそうです。

請け負ってくれた業者の方は、経験のないことなので躊躇したけど、こちらが切実なようなので受けることにしたと笑いながら話してくれました。必要な図面などをお互いにiPhoneで見せながら打ち合わせができたので安心感もあります。

あとは、まだ配送準備中のパイプアダプターの到着を待って工事に入ることになります。

翌日、電話がかかってきました。

最初にStarlinkの工事ができないかと問い合わせをして、そのときには「当社では対応させていただいておりません」と断られた会社です。

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「お問い合わせをいただいたときにはお断りしましたが、今は工事ができるようになったので」ということでした。会社のサイトを見ると、こんなバナーが。

ついにアンテナ工事専門業者にもStarlinkがビジネスチャンスとして浸透してきたようです。ちなみに、現在日本で届けられているディッシュは角形ではなく、円形なので、変えておいた方が良さそうです。

Starlinkのサービスについては先日、東京での申し込みが停止されたと報告しましたが、現在では復活しているようです。ただ、他の地域と違って「低速」という表記に変わっています。後から入ってきた人たちはスピードが遅くなるということでしょうか。

それにしても、今なら一部のTVアンテナ設置業者が工事に取り組んでくれるようになったので、設置を考えている方は相談してみてはいかがでしょうか。

Starlink for RV Flat Hight Performance

一方、SpaceXは、クルマや飛行機のような移動体向けサービスを追加してきました。日本ではまだサービスインしていませんが、RVの屋根に乗せたまま移動中にStarlink接続が可能になるそうです。

Starlink for RVは基本、キャンプ地などにクルマを停めてネット接続するためのものですが、新たに設定されたFlat Hight Performance(フラット高性能)というオプションにすれば、移動中にも使えるようになります。フラット高性能のアンテナは船舶向けのMaritime向けに2枚提供されているものと同一のようです。

このアンテナにはモーターが組み込まれておらず、取り付け時に8度の傾斜をつけたウェッジマウントを利用。水が流れやすくしているので雨天でも大丈夫のようです。空が開けた状況での使用を前提としていて、上空の視野が35%広く、GPS機能が強化されているため、より多くの衛星に接続できるとしています。

出荷は2022年12月からですが、日本ではRV自体、まだ利用可能になっていません。

Starlinkを早くから導入している人にはTeslaオーナーが多いようですが、彼らにとっての本命はこのサービスということになりそうです。

▲利用イメージはTeslaではありません


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《松尾公也》
松尾公也

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