世界最大のゲームイベントE3は今年、4年ぶりとなる対面形式で6月13日~16日に開催予定です。しかし任天堂、ソニー、マイクロソフト(以下「MS」)の3大プラットフォーマーが一社も出展しないE3になるかもしれません。
米IGN報道によると、これら3社は会場のロサンゼルス・コンベンションセンターに物理ブースを出さない見通しとのこと。先週、MSはロサンゼルスで「今年の夏」にショーケースを開催すると発表していましたが、E3に出展するかどうかは触れていませんでした。
とはいえ、ビッグスリーが不参加という事態になったとしてもさほど驚きではありません。まず、ソニーは2019年に初めてE3不参加を表明してから一度も出展していません。当時、同社は「業界が進化するにともない、コミュニティと交流する新たな機会を模索し続けています」「PlayStationのファンは何よりも大切」と語っていました。要は、プレステユーザー以外が来場するE3にあまり意味を見出していないのかもしれません。
任天堂も、独自のネット番組「Nintendo Direct」で直接!自社ハードウェアのユーザーに向けて情報発信するサイクルがすっかり定着しています。昨年もドイツ国内イベントのGamescomに不参加を表明していたこともあり。さらに、2023年最大の目玉である「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」は5月に発売され、6月のE3に持っていく材料に乏しい事情もあります。
E3は全世界に自社ゲームを発信する貴重な場である一方で、そのスケジュールに合わせて新作の試遊できるバージョンを用意したり、物理的なブースを設営するコストのほか、多忙な現場からスタッフが割かれて負担が増すとの声が聞こえてくることもあり、各社ともかなり「無理をして」参加している印象がありました。
それだけの無理を正当化できるだけのコストパフォーマンスは、もはやE3にはないと判断されたのかもしれません。