Metaは自社のVRヘッドセット「Meta Quest 2」および「Meta Quest Pro」に、実験的な機能「ダイレクトタッチ」を追加します。
またMeta Quest 2でも、ゲーム中にブラウザなどの2Dアプリを使えるマルチタスク対応もあわせて発表しました。
これらの新機能はアップデート「v50」で利用可能になります。
もともとQuestプラットフォームには、コントローラを使わず手だけで操作できるハンドトラッキング機能がありましたが、従来は「まず指でオブジェクトを指し、ピンチする」操作が必要でした。
それに対して、新機能の「ダイレクトタッチ」は手を伸ばしてメニューをタップしたり、ライブラリ内から指でゲームを選んだり、スマートフォンやタブレットのようにスワイプしたり、より直接的な操作ができるようになります。バーチャルキーボードでの文字入力もより快適となりそうです。
どのように操作するかは、ザッカーバーグCEOがInstagramのリールで実演動画を公開しています。指をさっと上に振ると画面がスクロール、バスケットボールを指で弾いてゴールにシュートしたり、仮想空間を“触る”感触が増しているようです。
この機能は[Experimental Setting]内にあり、オンオフを切り替えられます。
またMeta Quest 2でも、これまでハイエンドモデルMeta Quest Proのみで使えたゲーム内マルチタスク機能が搭載されました。これによりゲームのプレイ中でも、InstagramやMeta Quest Browserなどの2Dアプリを起動できます。
ほかv50のアップデートでは、Meta Quet Touch Proコントローラーのトラッキング初期化に掛かる時間が短くなりました。つまりヘッドセットを装着したときや、ハンドトラッキングからコントローラー操作に切り替えたとき、コントローラーが素早く反応するようになります。
現状の Quest Proコントローラは、起動時してすぐには位置を捕捉できず、しばらく3DOFのコントローラのように限定的な動きだけ反応する状態になるため、この時間が短縮されるのはありがたいアップデートです。
今年6月のWWDC(世界開発者会議)ではアップルがAR/VRヘッドセットを発表するとの予想が有力です。Metaもそれを迎え撃つべく、着々と自社ヘッドセットの改良を重ねているのかもしれません。