Ubisoftが、ゲームの中のさまざまなキャラクターが発する会話を自動生成するAIツール「Ghostwriter」を発表しました。
リアルな世界観を持つゲームにおいて、背景的に配置される雑多なキャラクターによる雑多な会話は、ゲームに直接関わりがないものの、ゲーム全体のリアリティや没入感を高める要素として機能しています。従来のゲーム開発の現場では、これらの会話内容もすべて人の手で書き起こされ、音声なりテキストなりで作品に収録されてきました。
Ubisoftの新たなAIツールであるGhostwriterは、このキャラクターたちの状況や過去などいくつかの背景となるパラメーターを指定することで、それをもとにした台詞をAIが自動的に生成します。開発チームは複数提示される台詞の案から良いものを選び、多少の手直しをするだけで、収録用に仕上げられるようになります。
またシナリオライターが台詞を手直しすると、GhostwriterのAIがアップデートされ、生成される会話の最適化が進むようになっているとのこと。
ゲーム開発現場では複数のシナリオライターが協力してゲームのストーリーや会話内容を作りあげて行くものですが、主要なストーリー内容、主要なキャラクターの会話やカットシーンの調整に時間を割きたい一方で、無数に用意しなければならない雑多な会話に手間と時間をかける余裕はあまりありません。Ghostwriterはその部分をあるていど自動化することで、開発チームがそれほど重要でない作業に費やす時間を節約できそうです。