次期15インチMacBook AirはM2搭載、その後に次期13インチMacBook Pro投入か(Bloomberg報道)

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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アップルが大型の15インチMacBook Airを準備中との噂はたびたび報じられてきましたが、その搭載プロセッサについては現行モデルと同じM2なのか、それとも次期「M3」チップかをめぐり、識者の間でも予想が割れていました。


しかし、アップルの内情に詳しい著名ジャーナリストが、本製品はM2チップ「同等」のプロセッサを搭載して6月の開発者会議WWDCまでに発表されると主張しています。

この情報の発信源は、数々の実績あるBloombergのMark Gurman記者です。最新の記事では、15インチMacBook Airにサードパーティ製アプリをインストールして互換性を確認したログが確認されたと報じています。このマシンは標準のM2チップと同じく8つのCPUコアと10個のGPUコアを搭載し、RAM(ユニファイドメモリ)は8GB積まれているそうです。ちなみに現行のM2搭載MacBook Airには16GB、24GB版もあります。

本製品のモデル識別子は「Mac 15,3」(現行のM2 MacBook Airは「Mac 14,2」)で、WWDCで発表される見通しの次期macOS 14を搭載。また画面の解像度は14インチのMacBook Proと同等だとも述べています。

さらにGurman氏はM3チップが「後にやって来る(coming later)として、今回の登場ではないと示唆。たとえば米9to5Macなど複数の情報源が「15インチMacBook AirはM3搭載」説を唱えていたなか、Gurman氏は今なお不透明だとぼやかしていましたが、何かしら手がかりをつかんでいたのかもしれません。

その一方で、Gurman氏は15インチMacBook Airが発売された後も、13インチMacBook Proは販売終了されず、次期モデルが2023年第4四半期(年末)に登場すると主張しています。それ以上の詳しいことは述べていませんが、別の情報筋が13インチMacBook Proの後継モデルが開発中であり、8コアのM3チップが搭載されると伝えていたことがありました。

なぜ殊更に「13インチMacBook Proが残り続ける」と言及する必要があるのか。それは、13.6インチMacBook Airの上位モデル的な位置づけだった同機種が、15インチMacBook Airと被ることになりかねないからでしょう。

現行のM2搭載MacBook Airと13インチMacBook Proが基本的に同じプロセッサ(GPUコア数のバリエーションはありますが)や近い画面サイズながら併存できている理由の1つは、おそらく熱設計の違いでしょう。

MacBook Airがファンレスなのに対してMacBook Proは冷却ファンを内蔵し、ピークパフォーマンスを長く持続しやすくなっています。が、MacBook Airに15インチモデルが追加されると、現行モデルより筐体内のエアフローに余裕ができ、内蔵ファンの優位性が微妙になる可能性もあります。


しかし、次期13インチMacBook ProがM3チップ搭載とすれば、M2搭載のMacBook Airラインアップとの差別化は依然として保てることになります。M3については、シングルコア性能がM2 ProおよびM2 Maxを凌駕し、マルチコア性能は12コア版のM2 Maxより6%遅いだけに留まるとの噂話もありました

M3搭載の13インチMacBook Proであれば、15インチMacBook Airとの市場の共食いは避けられるはず。ともあれ、まだ情報が不足している感もあり、今後の続報を待ちたいところです。

ほかGurman氏は次期24インチiMacやAppleシリコン搭載Mac Proの開発も進行中であり、「M3 Pro」と「M3 Max」を搭載した14インチ/16インチMacBook Pro更新モデルが2024年前半に登場する見通しだと述べています。

一時は全世界的にPCが不調のなかで好調だとみられたMacですが、今年に入り第1四半期の出荷台数は前年同期比で40%以上も激減したとのレポートもありました。初代AppleシリコンであるM1の性能と省電力性のバランスが優秀だっただけに、 飛躍的な改善とはいかなかったM2チップはインパクトに欠けた印象もありますが、15インチMacBook AirやM3チップの投入がゲームチェンジャーとなるのか興味深いところです。


《Kiyoshi Tane》

Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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