LGが2023年のテレビ新製品を発表しました。有機ELのLG OLEDは4シリーズ12モデル、量子ドットMiniLEDなど液晶テレビは4シリーズ13モデル。
4K有機ELテレビの最上位モデル『OLED G3』シリーズでは、発光する有機ELと表面のガラスの中間に、約5.9ミクロンの微細なレンズを敷き詰めた「マイクロレンズアレイ」層を新たに採用。
従来はパネル内で反射していた光も正面に出力することで、従来のスタンダードモデル比で最大70%輝度が向上しました。
LGの有機ELテレビ新製品のシリーズは、上からOLED Z3 / G3 / C3 / B3の4種。簡単に整理すると、
OLED Z3 (OLED evoパネル)
88型8Kの1モデルのみ。約400万円で受注生産の別格モデル。本日より受付開始OLED G3 (OLED evoパネル)
4K最上位。マイクロレンズアレイで輝度向上したのは、高輝度の「OLED evo」パネル採用シリーズのうちでもG3シリーズのみ。
予想実売価格は77型 88万円、65型 61万円、55型 43万円前後。7月上旬発売OLED C3 (OLED evoパネル)
4K上位モデル。サイズも豊富な主力。パーソナルやゲーミングにも狙い目の48インチや42インチはC3シリーズのみ。
83型 99万円、65型 49万円、55型 36万円、48型 30万円、42型 29万円前後。7月上旬発売OLED B3 (OLEDパネル)
有機ELかつ普及価格の標準モデル(あるいは下位モデル)。G3と同じ3サイズ展開。B3のみ、高輝度のOLED evoではなく通常の OLED パネル。
77型 65万円、65型 43万円、55型 30万円前後。8月下旬発売
上位のZ3 / G3 / C3シリーズでは、AI画像処理エンジンが『α9 AI Processor Gen 6』にアップデート。最近流行りのAIアップスケーリングや、OLEDダイナミックトーンマッピングが1フレーム2万エリア以上に分割して分析するよう強化、AIで前景と背景・人物など被写体を識別する『オブジェクト型リアルタイム映像処理』などを追加・強化しています。
また、画質設定をどれだけカスタマイズ可能にしても大半のユーザーはデフォルトでした使わない状況をなんとかしたい流れの新機能として、新たに『パーソナルピクチャーウィザード』を追加。
候補から好みの映像を選んでゆくことで、計8500万通りからユーザーの好みにあった映像モードを設定できるようになります。まずウィザードを使う人がいるかは謎ですが、画質調整したい!と細かな設定項目の把握までのギャップに便利な機能ではあります。
ソフトウェア部分では、webOS 23では新たにTVerアプリを追加します。LG webOSはグローバルな YouTubeやNetflix、Amazon Prime Video、Disney+、Apple TV+は言うに及ばず、U-NEXTやWOWOWオンデマンド、JOYSOUND.TVなどローカルな配信サービスにもしっかり対応する魅力がさらに向上しました。
このほか周辺機器では、ビデオ通話アプリなどで使える LG WebCamを7月上旬発売予定。ピクチャー・イン・ピクチャー機能を使い、自分のカメラ映像と比較しつつフィットネス系のコンテンツを利用するといった使い方を提案しています。予想価格は1万6000円前後。
LG OLED TVの普及で本格的な仕様が認められるようになった LGサンウドバーも、新製品 SC9S を発表しています。仕様は上からの立体音響を強化するアップファイヤリングスピーカーを3基設けた 3.1.3ch。サブウーファーは220W出力。
前方のサウンドバーとサブウーファーの構成ながら、仮想サラウンドで Dolby Atmos やDTS:X、IMAX Enhancedといった映画向けの立体音響フォーマットにも対応。
HDMIパススルーが4K HDR (HDR10、Dolby Vision)、VRRに対応するなど、テレビ側の最新仕様の足を引っ張らない安心感もあります。
LGテレビとの親和性としては、OLED C2 / C3 (55型、65型)に対応する壁掛けブラケットとスタンド用ブラケットが付属。
壁掛けではテレビと合体することでサウンドバー用の穴や固定が不要、スタンド用ブラケットではサウンドバー自体がスタンドになりテレビが一体化する設計です。
SC9Sは8月下旬より予想13万2000円前後で発売予定。