Metaが、Twitterによく似たUIのSNS「Threads」のiOS版およびAndroid版アプリを公開、サービスを開始しました。
Threadsは一度に最大500文字のテキスト、写真、最長5分間の動画を投稿できるSNSです。他のユーザーの投稿にはいいねやコメントを付けたり、再投稿(いわゆるリツイート)したり、共有するためオプションを用意します。
「Instagramからの新アプリ」と説明されているように、ログインにはインスタグラムのアカウントが必要。フォローしているアカウントをThreadsでも簡単にフォローできるようになっています。
基本的なところはほぼTwitterと同じに見えるThreadsですが、Twitterがメインのタイムラインを「おすすめ」と「フォロー中」の2種類で切り替えられるのに対し、Threadsはそのような機能を備えていません。またTwitterとは異なり、自分の投稿に返信できるユーザーを自分がフォローしているユーザーや、投稿に含めたユーザーに限定することができます。
また、ThreadsはMastodonなどが使っているSNS間の通信プロトコルActivityPubをサポートする予定。将来的には他の対応SNSのサーバー(fediverseサーバー)と接続し、外部のSNSを使っているユーザーをフォローしたり、逆にThreads以外のアプリから投稿を見られるようにします。
Threadsは正式リリース前に著名人を呼び込んでおり、マーク・ザッカーバーグ氏やモセリ氏は当然として、YouTuberのiJustineことジャスティン・エザリック氏、現役F1ドライバーのランド・ノリス氏らの投稿が確認されていました。
ちなみに、Threadsはプラットフォームとして取得するユーザーの個人情報項目がかなり多いことが指摘されています。
App Storeの「ユーザーに関連づけられたデータ」に一覧表示される項目の数は14項目にのぼり、最後のひとつは”Other Data”とされていることから実質的にはさらに多いことがわかります(個人情報に厳しいEU圏内では、GDPRやEUのプライバシー規則に対しTheadsがInstagramからユーザーのトラッキング情報や広告情報などのデータをインポートすることなどが問題になるとして、現時点でサービス提供が予定されていません)。
比較のために挙げれば、Twitter代替SNSとして話題になることが多いBlueskyの場合は「ユーザーに関連づけられたデータ」項目は3つだけです。最近海外で注目を集めている元Twitter従業員が立ち上げたTwitter風SNS「Spill」も、5項目しかリストされていません。もっとも、「ユーザーに関連づけられたデータ」の項目数が多いのはInstagramも同様なので、Instagramアカウントを流用してThreadsを始めるのなら、同じように情報を取得されたところで別に痛くも痒くもないかもしれません。
※追記:Threadsのヘルプセンターには、「Threadsのプロフィールやデータを削除するにはInstagramのアカウントを削除する必要があります」と記されていることがユーザーによって各種SNSに報告されています。お試しのつもりで始めるにしても、一歩足を踏み入れればそこから足跡を消すのは難しそうです。