アップルは今回の新しいiPhoneでLightning端子を廃してUSB-Cを採用しましたが、もう一つ、廃止したものがあります。それは「レザー」です。
今回の基調講演で何度も登場した、2030年までに全アップル製品をカーボンニュートラルにするという「Apple 2030」の目標に合わせて、アップルはファインウーブン(FineWoven)というマイクロツイル(極細綾織)素材を導入しました。
アップルはファインウーブンを「スエードのような柔らかい感触」と表現。68パーセント使用済み再生素材で作られ、レザーに比べて炭素排出を大幅に削減しているとして、レザーを代替とする意図です。
「Appleは、本日からApple Watchバンドを含むすべての新しいApple製品においてレザーの使用を廃止します」と宣言もしています。
Appleは、単にApple Watchのバンドだけでなく、他の製品でもレザーを使わないということです。
これは、アップルと強力なパートナーシップを結んでいるブランドにおいても適用されています。エルメスはApple Watchのバンドを長年提供しており、その多くは革製品でした。
例えば「Apple Watch Hermèsドゥブルトゥールレザーストラップ」は人気商品でしたが、既に廃止されています。エルメスといえば革製品が人気ですが、そのエルメスが、今回は成形ラバー、ニット、テキスタイルなど、レザーを使わない新デザインのバンドを投入しています(ファインウーブンは採用していません)。
レザー使用禁止令は、当然ながらアップルの他の自社製品にも適用されています。iPhoneケース、MagSafe対応ウォレット、AirTagキーリングなど、これまでレザーを使っていたものはファインウーブンに置き換えられています。
どうしてもエルメスの革製Appleアクセサリーが欲しいという方に。レザー製のAirTagキーリングは残っています。
追記:エルメス公式サイトでは、Appleのサイトでは買えなくなっていた「Apple Watch Hermès ドゥブルトゥール 《アトラージュ》 41mm」など革製品が購入可能になっているのを13日12時に確認しました(13日朝にはありませんでした)。
Apple公式ではレザー製品は買えないけど、サードパーティの自社サイトなら購入できるという仕組みになったようです。
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