Googleは10月4日、Pixelシリーズの新モデルPixel 8とPixel 8 Proを発表しました。
予約はすでに開始しており、発売はどちらも10月12日。価格はPixel 8が11万2900円から。Pixel 8 Proは15万9900円から。Google Storeのほか、ドコモ、au、SoftBankからも発売します。
Pixel 6シリーズから続く特徴的なカメラバーはPixel 8シリーズも踏襲。背面はやや丸みを帯びながらもディスプレイ面がフラットなのは、最近のPixelの特徴として継承しています。
両機種とも最新の Tensor G3による強力なAI性能と、AIを活かしたカメラ、「音声消しゴムマジック」「ベストテイク」やセキュリティ機能、そして7年間のOSアップデート保証が特徴です。
やや小型化した Pixel 8、背面マット仕上げガラスのPixel 8 Pro
ぱっと見ではデザイン的に大きな変更はないようにも見えますが、四隅の丸みが大きくなっており、少しだけ柔らかい印象になっています。といっても、並べて比べないとわかりませんが。
Pixel 8は、Pixel 7の6.32インチよりもわずかに小さい6.2インチのActuaディスプレイを搭載。Pixel 8 Proは6.7インチのSuper Actuaディスプレイ。
Pixel 8シリーズから新たに採用したActuaディスプレイは高輝度・高リフレッシュレートを特徴としています。Pixel 8はPixel 7よりも42%明るく、ピーク輝度は2000nitsに。リフレッシュレートは60~120Hz。
Pixel 8 Proはさらに明るいピーク輝度2400nitsで、1~120Hzの可変リフレッシュレートに対応します。
ロック画面や常時表示での時計・カレンダーの表示バリエーションも増えています。
両機種とも Tensor G3プロセッサ搭載
Pixel 6から採用されたGoogleの独自プロセッサTensorは、3代目となるTensor G3を搭載します。
最新のarm V9アーキテクチャを含む主要なサブシステムがすべてアップグレードされたとのこと。特に最近の流行りであるAI機能に関しては、Pixel 7の最大のMLモデルよりも150倍多くの計算で生成AIを実行できるとしています。
このAIの処理能力を利用し、Pixel 8とPixel 8 Proには新たに2つのAI機能を追加しました。
1つは「ベストテイク」。集合写真などを撮影する際に全員がベストの表情になることは難しく、目を閉じてしまったり、目線が合っていなかったりということもあります。
そうした場合、複数枚の写真を撮影するとAIが顔認識で人物を特定し、他の写真から表情の候補を表示してワンタップで差し替えることが可能になります。同じシーンでの写真に限らず、Googleフォトにある写真からも差し替えが可能になるとのことです。
もう1つが「音声消しゴムマジック」。写真の中から不要な箇所を消してしまえる「消しゴムマジック」の音声版で、例えば音楽を演奏している動画を撮影した際、音楽以外に人の話し声や車の通る音などが記録されてしまうことがありますが、AIが音声を認識して「音楽」「周囲の人」「ノイズ」などと分類。分類された音毎に音量を調整することで、不要な音を消すことができます。
Pixel 8で撮影した動画でなくとも、Googleフォトに置かれている動画であればPixe 8 / 8 Proから音声消しゴムマジックが利用可能です。
この2つの機能は、いまのところ使えるのはPixel 8 / 8 Proのみとなっています。Pixe 6シリーズと共に発表された消しゴムマジックも、当初はPixel 6専用、その後他のPixelに展開されたあと、現在では他のAndroidやiPhoneでも利用可能となりました。「ベストテイク」や「音声消しゴムマジック」も今後、広く展開される可能性はあるかもしれません。
背面カメラは、Pixel 8が広角50MP(f/1.68)と超広角12MP(f/2.2、画角125.8度)。画素数こそPixel 7から変わってはいませんが、広角側は光感度が21%アップ、超広角側はマクロフォーカスに対応するなどアップデートされています。
Pixel 8 Proは、広角50MP(f/1.68)、超広角48MP(f/1.95 画角125.5度)、望遠48MP(f/2.8、光学5倍ズーム)。こちらも広角は光感度21%アップに超広角でマクロフォーカス機能向上、望遠は光感度56%アップとなっています。
Pixel 8 Proには、背面に温度センサーを搭載。-20度から120度の範囲まで、対象にPixelの背面を向けるだけで測定が可能です。
Pixel 8 Proのカメラアプリでは、プロ設定が追加され、シャッタースピードやISO、ズーム範囲全体での50MP画質などの設定を使用し、よりクリエイティブな撮影が可能になります。
また、Pixel 8 ProではTensor G3を利用した「動画ブースト」を今後提供予定です。色や照度、手振れ補正などを動画に施します。
前面カメラは、どちらも10.5MP(f/2.2)ですが、Pixel 8はパンフォーカス、Pixel 8 Proはオートフォーカスに対応します。
バッテリー容量はPixel 8が4575mAh、Pixel 8 Proは5050mAhとそれぞれPixel 7、Pixel 7 Proからわずかに増量されています。
カラーラインアップは、Pixel 8がObsidian(黒)、Hazel(灰色)、Rose(赤系統)の3色。
Pixel 8 ProはObsidian(黒)、Porcelain(白系統)、Bay(青)。
OSはAndroid 14を搭載。Pixel 8とPixel 8 Proは、セキュリティアップデートや四半期に一度提供されているFeature Drop、そしてOSアップデートを7年間提供します。
これまでOSアップデートは3年、セキュリティアップデートが5年だったので、大幅な更新です。
その他、主な仕様としては下記の通り。
プロセッサ:Google Tensor G3、Titan M2セキュリティコプロセッサ
ディスプレイ:
Pixel 8:6.2インチ Actua Display(1080 x 2400ピクセル OLED、428ppi) 、リフレッシュレート60~120Hz、最大輝度1400ニト(HDR)、2000ニト(ピーク輝度)、コントラスト比100万:1Gorilla Glass Victusカバーガラス
Pixel 8 Pro:6.7インチ Super Actua Display(1344 x 2992ピクセル LTPO OLED、489ppi)、リフレッシュレート1~120Hz、最大輝度1600ニト(HDR)、2400ニト(ピーク輝度)、コントラスト比100万:1Gorilla Glass Victus 2カバーガラス
サイズ:
Pixel 8:150.5 x 70.8 x 8.9mm、重さ187g
Pixel 8 Pro:162.6 x 76.5 x 8.8mm、重さ213g
RAM、ストレージ:
Pixel 8:8GB(LPDDR5X)、128GB/256GB(UFS3.1)
Pixel 8 Pro:12GB(LPDDR5X)、128GB/256GB/512GB(UFS3.1)
バッテリー:
Pixel 8:4575mAh、Qiワイヤレス充電、バッテリーシェア対応
Pixel 8 Pro:5050mAh、Qiワイヤレス充電、バッテリーシェア対応
IP68の防水防塵
SIM:nanoSIMとeSIMのデュアルSIM
無線関連:
Pixel 8:WiFi 6E、Bluetooth 5.3
Pixel 8 Pro:WiFi 6E、Bluetooth 5.3、UWB
ネットワーク:
Pixel 8:5G Sub 6GHz JP
Pixel 8 Pro:5G mmWave(n257)、5G Sub 6GHz JP
価格:
Pixel 8 128GB:11万2900円
Pixel 8 256GB:12万2900円
Pixel 8 Pro 128GB:15万9900円
Pixel 8 Pro 256GB:16万9900円
Pixel 8 Pro 512GB:18万9900円
Google Storeでは次回以降に使えるストアクレジットと、対象のPixel / iPhoneの下取りでPixel 8とPixel 8 Proが実質3万9800円から購入できるキャンペーンも実施中。期間は10月20日までとなっています。