Meta Quest 3分解動画をiFixitが公開。ToFセンサや大容量化したバッテリーを確認

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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修理業者 iFixitが、Metaの新型MRヘッドセットQuest 3の分解動画を公開しました。


iFixitは、ハイテク製品を買ったユーザーが自ら修理する、あるいはサードパーティの修理業者に依頼できるという「修理する権利」を推進する組織の1つ。その立場から、スマートフォンなどが発売された直後に分解し、修理しやすさを採点することを恒例としています。

最初にX線による透視画像を見せることは、iFixitのお約束です。この時点で、非常に多くのネジが使われていることが確認できます。

まず顔側のカバーをこじ開けると、最上部に近接センサあり。なお取り外した際に一部パーツが破損しているため、修理のプロではない素人は手を出さないほうがよさそうです。

本製品には上位モデルQuest Proのようなアイトラッキングや表情認識機能がないため、ヘッドセット内部にもそれを実現した赤外線センサなどは存在しません。

さて前側のフタに指を掛けて開けると、3つの穴に配置されたカメラやセンサー類が姿を現します。ここで注目すべきは、Quest 2にはなかったToFセンサでしょう。空間の奥行きを把握し、従来は手動だったガーディアン(安全に動ける範囲)設定を自動化し、ひいてはMR機能を高度化した要です。

さらにプレートを外すと、ヒートシンクや冷却ファンが登場。メインボードにはMetaのロゴが刻印されていますが、公式発表にもあったSnapdragon XR2 Gen 2です。

様々なパーツを取り外した先に、ようやくバッテリーが登場。取り外しは可能ですが、約50本ものネジを外すのに相当な労力がかかっています。

その容量は、Quest 2の14.3Whから19.44Whにアップ(Quest Proは20.58Wh)。なぜコンパクト設計になったQuest 3の重さが515gもあり、Quest 2の503gから微増しているかの謎が解けました。

またパンケーキレンズや、ディスプレイを820倍率の顕微鏡で見た様子も紹介されています。

さらにQuest 3用の新型コントローラも分解。ヘッドセット本体のカメラに3D空間での動きを読み取らせる赤外線LEDが確認できます。Quest 2用コントローラではリング部分に搭載されていましたが、コントローラ本体に移された格好です。

ほか、ハプティックフィードバックを実現するモーターや、Quest Pro用コントローラより簡素化されたメインボードも確認できます。

iFixitは総評として、Quest 3はQuest 2とQuest Proの間で妥協した製品とは言えず、高精細なディスプレイやToFセンサの搭載などを高く評価しています。

さらに修理しやすさはQuest Proより大幅に改善されているとのこと。しかし、部品が複雑に積み重ねられ、バッテリーに手が届くまでに時間がかかること、Metaから修理マニュアルが提供されない等との事情を総合して、修理しやすさスコアは10点満点中4点としています。

iFixitはQuest Proの分解記事も公開しているため、そちらと比較するのもいいでしょう。


Meta Quest 3 512GB
¥96,800
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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