iPhoneの「衛星緊急通報」、2025年9月まで無料に。日本での提供開始時期は未定

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

特集

アップルは、iPhone 14ユーザーを対象にした「衛星経由の緊急SOS」機能の無料期間を1年延長すると発表しました

当初はiPhoneのアクティベーション後2年間、iPhone 14シリーズであれば2024年9月~10月(発売直後にアクティベーションした場合)に期限切れになるはずでした。それが2025年9月~10月まで延長されたことになります。、

衛星経由の緊急SOSは、衛星通信を利用することで携帯電話やWi-Fiの電波が届かない場所でも緊急通報サービスにテキストを発信できる機能。それと合わせて、自分の位置情報や緊急事態の種類を伝えることもできます。


アップルは無料期間が終了した後に、料金をいくらにするかは今なお明らかにしていません。今回の発表は、その価格設定を先送りしたことも意味しています。

かたやiPhone 15シリーズに関しては、無料期間は延長されていません。本来の「アクティベーション後2年間」の原則通り、2025年9月以降に無料期間が終了する見通しです。つまり、衛星経由の緊急SOSに対応したiPhoneはすべて、2025年9月まで無料で使えることになります。

今回の発表にあたり、アップルは世界中で人命救助に役立ったことを強調。「ロサンゼルスで車が400フィート(約122m)の崖下に落ちて救助された男性から、イタリアのアペニン山脈で道に迷ったハイカー」まで、セルラー電波が届かない場所で緊急対応者に連絡できた事例に言及しています。

衛星経由の緊急SOS機能は、iPhone 14以降に搭載された「衝突事故の検出」機能とも連携し、 携帯電話の圏外で自動車事故が起こった時に命綱になったこともありました。


Androidスマートフォンにも同様の機能を実装しようとする動きもあり、米クアルコムも「Snapdragon Satellite」構想を立ち上げていましたが、スマートフォン各社に採用が広がらず、早くも終了しています。


アップルは衛星通信インフラ構築に4億5000万ドル(約680億円)を投じた上に、今までユーザーから料金を一切徴収していません。そのコストの高さが、そのままAndroid各社にとって高い障壁となっているのかもしれません。

とはいえ、2023年11月時点では、日本では衛星経由の緊急SOSはいまだに利用できません。今のところ対象地域はオーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ポルトガル、スペイン、スイス、英国、米国のみ。少しでも早く、国内での提供を望みたいところです。

《Kiyoshi Tane》

Kiyoshi Tane

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フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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