ゲーム関連のリーク情報を扱うメディアやYouTuberが、公式には発表されていない新型プレイステーション『PlayStation 5 Pro』(仮)についての開発者向け文書と称する内容を相次いで紹介しています。
ハードウェア仕様についての内容を一部抜粋すると、GPU部分が「描画45%高速化」「レイトレーシング性能2倍~4倍」「AIアクセラレータ性能300TOPS」、DLSSやFSRに相当する超解像技術PSSR対応など大幅強化。CPUはクロック向上、メモリ帯域が28%増など、このとおりで出れば強力な新型です。
PS4に対するPS4 Proのように、あくまで高性能なPS5の位置づけで、発売はターゲット2024年末とされています。
今回の「リーク」以前から、SIEが前世代でいうPS 4 Proにあたる中継ぎの性能向上版、いわゆる mid-gen (中間世代)モデルを用意しているようだ、とのうわさは散発的に続いていました。
性能は原則同じまま小型化した現行の新PS5についても、2023年秋の発売を前にかなり詳細なリークが出ています。
今回の情報については、ソニーが公式に発表したものではない以上、あくまで真偽不明のうわさ話・自称リークであることは前提です。
そのうえで一般論としては、現状の家庭用ゲーム機のビジネスモデルで本体性能が大きく変わる場合、社内だけでなくサードパーティーの開発者にも仕様変更と開発キットについて早めに告知しないとゲームが間に合わないため、特に有力な少数のパートナー企業以外にも伝える時期になるとどうしても情報統制が難しく、開発者ルートから情報が漏れる傾向があります。PlayStation 5についても、Xbox Series X|Sについてもこれは同じでした。
今回の「リーク」については、ソニーの開発者向けポータルに掲載された情報のスクリーンショットを関係者から入手したもの、と説明しています(Moore's Law Is Dead)。
前置きはこれくらいにしてPS5 Proの概要および仕様とされるものを抜粋すれば、
PS4 Proのように性能を向上した中間世代モデル。PS5と互換性を保ちつつ、表現が向上する。
開発名は Trinity (既報)
GPU性能向上。より大きく(演算ユニットが多く)、高速なシステムメモリを利用でき、レンダリング性能が約45%向上
レイトレーシング性能向上。 アーキテクチャを更新して2倍から3倍、場合によっては4倍高速
カスタムの機械学習(ML)アーキテクチャ。性能は8bitで300 TOPS、半精度(16bit)で67TFLOPSなど。
ML性能を活かして、独自の超解像技術 PlayStation Spectral Super Resolution (PSSR)が利用可能。NVIDIAのDLSS、AMDのFSR、IntelのXeSSに相当。
内部的に低い解像度で描画したのち、AI超解像で高精度に引き伸ばすことで、高解像度と高フレームレートを両立する現行SDKでは最大4K、将来的には8K対応。HDR対応。タイトルごとのトレーニング不要
また Insider GamingのTom Henderson氏は、
メモリ帯域が現行PS5より約28%向上
CPUコアについては原則現行のまま、GPUをやや下げてCPUクロックを約10%向上するモード追加
オーディオ処理性能が35%向上、Convolution reverbやFFT / IFFT処理速度が向上。ゲーム内の環境にあわせて反響を処理するなど、リアルタイムオーディオ演算が早く/軽くなる
といった追加情報を伝えています。
そのほかハードウェアまわりについては、小型化した現行の新PS5と同じ着脱式UHD Blu-rayドライブに対応など。
発売はターゲットが2024年末とされています。タイミングをあわせたゲームタイトルとしては、マルチプラットフォームながら超大型の『GTA VI』とあわせた施策が以前よりうわさになってきました。
GTA VIは予告編がハッカーの手で流出したために前倒しで正式公開するなど騒ぎがありましたが、発売は2025年予定とされています。
GTV VIとの強力なタッグで売り出すならば、ゲームタイトル側のタイミングでPS5 Pro(仮)も出てくるのかもしれません。
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