Google Pixel 9 Pro Fold発表、25万7500円から。折りたたみ国内最薄で軽量＆大画面化、9月4日発売

開催中の Made by Google イベントで、Googleが最新の折りたたみスマートフォン『Google Pixel 9 Pro Fold』の詳細を発表しました。

外画面は6.3インチ20:9、内画面は8インチで初代より広くなった一方、本体は(国内)折りたたみスマホ最薄に、重量は30g近く軽量化に成功した257gになっています。

中身は他の Pixel 9シリーズと歩調を揃えた Tensor G4プロセッサ＋Titan M2セキュリティプロセッサ。

Pixel 9 Pro / Pixel 9 Pro XLと同じく、メモリも昨年より大きく増量した16GB RAMを搭載します。

昨年発売の初代はシンプルな命名の『Google Pixel Fold』でしたが、今年は他の Pixel シリーズと同世代と分かる「Pixel 9」＋高性能モデル「Pro」＋折りたたみの「Fold」と体を表す命名です。

開いて横長から、一般的な縦長に路線変更

外見で分かる大きな特徴は、太めだった初代よりもシュッと細く薄く、画面が大きくなったこと。

初代 Pixel Fold は、開いた時のインナーディスプレイがやや横長になる、横開きスマートフォンのなかでも珍しい縦横比でした。そのため全体に背が低く、外側のディスプレイも対角5.8インチでやや幅広です。

しかし今年の Pixel 9 Pro Fold はスタイルを一新。畳んだ状態では他の一般的なスマートフォンに近い20:9の細長い6.3インチで、開いた画面も縦長の8インチになりました。

(縦横比のほか、インナーディスプレイは初代比で80%明るくなりました)

初代 Fold は開いて横長のディスプレイで横にアプリを並べたマルチタスクのしやすさ、電子書籍などの見開き表示が得意でしたが、新製品の 9 Pro Fold は、フォルダブルの先輩格である Galaxy Z Foldシリーズのように開いても縦長です。

Googleによれば、この大きな変更理由のひとつはアプリの互換性を向上するため。

たしかに初代Foldでは、全画面表示にしてもインナーディスプレイでは左右に大きな黒い余白が表示される残念なアプリも少なくなく、アップデートで追加された強制的な全画面化設定でも解決できませんでした。

解像度や縦横比とアプリの対応は、ある意味で卵とニワトリでもあり、柔軟な縦横比やマルチウィンドウ・マルチタスク対応を進めるAndroid OSの盟主であるGoogleが率先してランドスケープなフォルダブルを作った意味は決して軽くなかったはずですが、初代へのフィードバックとアプリ開発者側の対応状況に柔軟に対処したというべきか、わりとあっさり Galaxy Z Foldタイプに変わりました。

倒して画面を回転させれば横長でも使うことはでき、とりあえず開いた瞬間の互換性が高くなるのは悪い話ではありません。

中身は最新世代の Tensor G4。メモリも大幅増量

昨年の Pixel Fold は、他のPixel 8シリーズと外れた微妙なタイミングで発売されたため、25万円超の高級機種でありながら、プロセッサはわずか数か月で次の世代の普及機種にも負けてしまう悲劇がありました。

今年ははっきりと9シリーズになり、歩調をあわせた Tensor G4 を載せています。今年の目玉である、スマホのオンデバイスで動くマルチモーダルなAIモデル Gemini Nano対応も同等。

RAMの量は、Gemini AIを動かすこともあり、昨年モデルの12GBから大きく増量して16GBになりました。

カメラは漸進。マクロには対応

Pixel 9シリーズはカメラの強化が大きな目玉。無印の Pixel 9 でも、上位版 Pixel 9 Pro / Pixel 9 Pro XL とセンササイズも画素数も同じ50MP広角メインカメラ、48MP超広角カメラを搭載します。

ProとPro XLはさらに光学5倍望遠の48MPカメラ、大幅に画素数が向上した42MP前面カメラ搭載です。

一方 Pixel 9 Fold は、開いて5.1mmという薄さ(カメラバー除く)を追求したためか、カメラは48MP広角メイン、10.5MP超広角、10.8MP光学5倍望遠。

望遠があるトリプルカメラセットアップは他の Pro と共通ではあるものの、イメージセンサーのサイズは Pixel 9より小さくなっています。

前面カメラも10MPですが、Foldシリーズは開いてカバー画面でプレビューしつつメインカメラで自撮りできる特徴もあり、無印のPixel 9よりは強力といえるかもしれません。

Pixel シリーズの大きな魅力であるソフトウェアやAIによるカメラ機能はしっかり搭載しており、合成写真の『一緒に映る』(Add Me)や編集マジック等々が利用できます。

そのほかの特徴は、水中に30分間浸しても耐える IPX8防水、カバー側にコーニングのゴリラガラスVictus 2など。

256GBモデル25万7500円から

Google Pixel 9 Pro FoldのGoogle Store価格は256GBモデル 25万7500円から。

8月14日から予約を受け付け、9月4日より発売です。