PからPuraへ… ファーウェイ最強カメラスマホが爆誕 - 2024年振り返り4月編(スマホ沼)

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山根康宏

山根康宏

香港在住携帯研究家

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2024年も様々なスマートフォンが登場しました。スマホ沼的に気になったモデルを毎月振り返ります。今回は2024年4月編。

4月の最大の話題はファーウェイの新スマートフォン「Pura 70」シリーズの登場です。従来は「P」シリーズとして展開していたカメラ強化モデルが、Puraという新しい名前に生まれ変わりました。

ちなみに「P」の名前ですが、ファーウェイがAndroidスマートフォンを本格展開する時に登場したモデルで、2012年に「Ascend P」として登場。当時は「Ascend D」「Ascend G」「Ascend Y」と4つのカテゴライズされたモデル展開が行われました。2015年に「P8」が登場し、Ascendブランドは消滅。それ以降はライカカメラ初搭載となった2016年の「P9」など名機を送り続けてきたのです。

Pura 70シリーズは「Pura 70」「Pura 70 Pro」「Pura 70 Pro+」「Pura 70 Ultra」の4機種展開。共通性能としてメインの広角カメラは5000万画素、f/1.4からf/4.0の可変絞りを各機種搭載します。

Pura 70はディスプレイとチップセット性能を落とし、Pura 70 ProとPura 70 Pro+は基本性能は同じながらPro+は衛星通信を使った通話に対応、さらにPura 70 Ultraは超広角、望遠カメラ性能も高めています。

Pura 70シリーズの独特なカメラ形状は一度見たら忘れらない個性を放ちます。中国からの訪日観光客がPura 70シリーズを持っていることも多く、日本でもよく見かけます。

日本では4月にサムスンから「Galaxy S24」「Galaxy S24 Ultra」がキャリア版とSIMフリー版同時に登場しました。グローバルでの発売からはやや遅れたものの、SIMフリー版の選択肢が広がったのはうれしい限りです。

海外に話題を戻せば、インドでTECNO「Camon 30」シリーズが登場。ミドルレンジモデルですがカメラ下をカットしたような特徴なデザインで差別化を図っています。TECNOも2024年はインド・アフリカで多数のモデルを出しましたが、最近は東南アジアにも進出しており、シャオミなど大手メーカーとバッティングする製品も多数。性能・機能以外の部分で勝負する必要があるわけです。

Pura 70シリーズの陰に隠れましたがZTEからは「AXON 60 Ultra」が出ました。AXONはZTEのフラッグシップラインでアンダーディスプレイカメラ(UDC)の早期に採用するなど、目が離せません。2022年「AXON 40 Ultra」で業界初のクワッド6400万画素カメラを搭載しています。2023年に傘下ブランドNubiaの「nubia Z50 Ultra」が、ZTE投入の「AXON 50 Ultra」の性能を上回り、AXONがZTEの「顔」の座を譲り渡しましたが、依然インフルエンサーを使ったアピールを続けており、AXONとnubia Zの2つのハイエンドブランドでこの先も製品展開していくと思われました。

しかし、2023年12月に「nubia Z60 Ultra」が登場、ZTEの最強カメラフォンとなりました。一方で、AXON 60 Ultraは衛星通話対応とセキュリティーを高めた政府や官公庁向けというニッチな製品に変わっていきます。おそらく今後、AXONブランドの高性能モデルが出てくることは無いでしょう。

ファーウェイがPからPuraへとブランドの顔を変えた裏で、ZTEもAXONからnubiaのZへとフラッグシップモデルラインを変更した、業界的には何気に大きな話題だったと思います。

※今回の記事をより理解するための補足情報や追加写真を、テクノエッジが運営する有料会員コミュニティ「スマホ沼」(Discord)に投稿しています。

また、12月19日(木)夜『最新スマホにも触れる! スマホ"裏"アワード2024勝手に授賞式』と題したイベントを六本木で開催します(開場18時45分~)。

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《山根康宏》

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