世界初の3つ折りスマートフォン「Mate XT Ultimate Design」のグローバルローンチイベントを2025年2月に開催したファーウェイ。グローバルではサムスンが優勢な折りたたみスマートフォンですが、ファーウェイは中国国内で圧倒的な人気を誇っており、その数だけで2024年第1四半期に折りたたみスマートフォン世界シェア1位になったほど。それほどまでに中国では折りたたみスマートフォンが売れまくっています。
3つ折りモデルに注目が集まりますが、ファーウェイは2つ折りの「Mate X6」も一部の国で販売しています。折りたたみスマートフォン市場での存在感は、かなりのものです。
調査会社、カウンターポイントによると、2024年の中国国内の折りたたみスマートフォンの売れ行きトップは以下の通り。
Mate X6の前モデル、「Mate X5」が売れまくっています。ここで注目すべきは、縦型のフリップスタイルのモデルが2機種入っていること。フリップモデルも着々と人気を集めています。その中でもファーウェイの「Pocket」シリーズは高い人気を誇ります。
今回、クアラルンプールで開催されたMate XT Ultimate Design発表時に、私は縦折モデルの新機種「Pocket 3」も出るかとひそかに期待していました。というのも、そろそろ後継機が出てきてもいい時期なのです。ファーウェイの縦折モデルは……。
2021年12月：P50 Pokcet
2022年11月：Pocket S
2024年2月：Pocket 2
上記3モデルが出ています。そして、いずれも中国では大ヒット。特にP50 PocketとPocket 2は外装を高級にしたモデルも投入され、他社の縦折モデルより1.5倍程度高い価格でも売れています。
とはいえ、外画面を大型化しアプリがそのまま動くHONORの「Magic V Flip」が中国国内折りたたみ5位に入っており、外画面を大型化したモデルは今後のフリップタイプのトレンドになりつつあります。シャオミの縦折り「MIX Flip」も同様に大画面モデルです。
実は、ファーウェイも2024年8月に2.14インチの正方形の外画面を搭載する「nova Flip」を中国で発売しています。従来のPocketシリーズは1インチクラスの円形ディスプレイでしたから、表示できる情報量が増えました。
しかし、外画面で動くのはあくまでもウィジェット。アプリそのままは動きません。フリップモデルの外画面での使用実態は調査結果が出ていませんが、アプリを使うことよりメインカメラを使った時の自撮りのプレビュー用途が最も利用頻度が高そうです。しかし、今後スマートフォンでのAI利用が進めば、閉じたままの本体に話しかけて、さまざまな情報を表示するためにも外画面の大型化は必須でしょう。
ということで、タイミング的にはそろそろファーウェイPocketシリーズの4機種目となる、Pocket 3が出てくるのではないかと私は推測しています。さすがに円形小型の外画面はやめるでしょうが、HONORやXiaomiのように外蓋全体をディスプレイにしてくるのか、もしくはOPPOの「Find N Flip」シリーズやnubiaの「nubia Flip 2」のように小型スマートフォンのような縦画面にしてくるのか。ファーウェイらしい大胆かつ高級感あふれる製品が出てくることを期待しています。
