スマホやめる宣言撤回のMEIZU最新モデルをMWCで見た「だってAIデバイスだし」(はやぽん)

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佐藤颯

生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

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こんにちは。この度、テクノエッジでも書かせていただくことになりました、モバイルライターの佐藤と申します。“はやぽん”という名前でスマートフォンなどの情報を発信しています。

私もスペインで開催されたMWC Barcelona 2025へ行ってきました。中国のスマホメーカーMEIZU(メイズ:魅族集団)が、イベントに合わせて発表した最新機種「MEIZU Note 22シリーズ」ならびに「Mblu 22シリーズ」が気になっています。

というのもMEIZUは2024年にスマートフォン市場から撤退し、 AIデバイスの開発に専念すると発言していたのです。なのに再びスマートフォンを展開することになったのです。

MEIZU Note 22

MEIZU Note 22シリーズは、ミッドレンジのスマートフォン。グローバル展開する商品で、中国向けとは異なるラインナップとなっています。デザインは従来のMEIZU 21シリーズから、どこかiPhoneみたいなデザインへと変化しました。

▲MEIZU Note 22 のパープルが展示されていた。カラーは全3色。

▲展示はなかったが、ご厚意で見せてもらったブラック(試作機)

▲どことなくiPhoneを連想させるデザイン。「山寨スマホでは?」という声もSNSに上がっていた。

OSは中国向けFlyme AiOSとは異なり「Android 15 with Flyme Skin+Flyme Link」が採用されています。Googleアプリのプリインストールはもちろん、UIの見た目も普通のAndroidスマートフォンと変わりません。

▲OSはいわゆる普通のAndroid。

チップセットはMediaTek Helio G99を採用。8GBのメモリ、256GBのストレージを備えています。ディスプレイは6.78型FHD+画質の液晶。カメラは1億800万画素のメインカメラを中心としたトリプルカメラを採用。インカメラは3200万画素という構成です。5000mAhのバッテリー容量を備え、40Wの急速充電にも対応しています。

Mblu 22 Pro

より廉価帯のスマートフォン。MediaTek Helio G81プロセッサを採用し、4GBのメモリと128GBのストレージを備えます。ディスプレイは6.79型のHD+画質の液晶パネル。カメラは5000万画素のメインカメラ、800万画素のインカメラという構成。5000mAhのバッテリー容量を備え、18Wの急速充電に対応しています。

▲こちらも3色展開の予定で、会場にはブルーが展示。XiaomiやHONORの廉価機種のようなデザイン。

▲Mblu 22 ProはHD解像度の液晶パネルを採用。

MEIZU Note 22 Proは存在を公表したものの、最終仕様が決まっていないため、プロトタイプを見せてもらったものの写真撮影はできませんでした。最終的にはmble 22 Proのようなデザインになるそうです。

なお、本機種群はエントリーからミッドレンジの価格帯の製品であり、ハイエンド機でありません。加えてグローバル向けの製品としており、お膝元の中国では販売予定のない製品となっています。

MEIZUが結局、スマホを辞めなかった理由とは…

前述した通り、MEIZUは2024年にスマートフォン市場から撤退し、AIデバイスに注力すると発表していました。なぜ、ここにきてスマートフォン市場に戻ってきたのでしょうか?

筆者の「AIデバイスとは何を指すか」という質問に対し、MEIZUのブース担当者は「当社AIデバイスとして"スマートフォン"や"スマートグラス"をはじめとした複数のAI デバイスを製造しています 」と回答をいただいており、スマートフォン=AIデバイスの一角であることを強調していました。

▲MEIZUがSTARVブランドで発表したAIスマートグラス。リアルタイムの翻訳が可能な商品で、大阪万博での展示も予定されている。

2024年にスマートフォン事業から撤退した件について伺ったところ、「我々はAIデバイスの一角であり、得意とするスマートフォンから撤退していない。今後もスマートフォンを展開する」と断言していました。

つまるところ、AIデバイスにはスマートフォンも含まれており「撤退はしていない」ということか実情のようです。スマートフォンはやめたけど、「AIデバイスの中にAIスマホが含まれています」という、なんだかトンチのようですが、とりあえずMEIZUからスマートフォンが出続けることは、ファンとしてはうれしいところです。

一方で、主力の中国では展開されないこと、独自性のあったデザインから大きくかけ離れたビジュアルに不安を覚えるコアなファンも少なくないようです。スマートフォンを作り続けるという回答だけでも朗報ですが、筆者としてもMEIZU 21シリーズのデザインが非常に好きだったので、後継機種の登場に期待しています。

▲MEIZU 21シリーズは筆者お気に入りのスマートフォン(ブースでも展示されていた)

《佐藤颯》

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