みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。モトローラの発表会でニューヨークに来ていますが、アメリカと言えばみんな大好き家電量販店Best Buyがありますね。さっそくマンハッタンのお店を訪問、いいスマートフォンがあったら買っちゃおうかと意気込んでました。ところが……。

結論から言うと、もうBest Buyでスマートフォンをあれこれ吟味して買うという時代ではなくなってしまいましたね。1月にCESで訪れたラスベガスでも同じでした。以前は大量のSIMロックのかかったプリペイドスマートフォンが売っていましたが、最近は壊滅状態。特にニューヨーク・マンハッタンでは、ここへ格安製品を買いにくる客がそもそもいないのでしょう。

私もここ数年、プリペイドスマートフォンは直接T-Mobileへ行ってキャリア品を買っています。プリペイドSIMカードセットでかなり安いんですよね。ちなみにニューヨークのど真ん中、タイムズスクエアにもT-Mobileがあります(深夜に通ったので営業時間外でしたが)。

ニューヨークで訪問したBest Buyも、お店に入るとすぐアップルとサムスンの専用コーナーがあり、最新機種を並べています。ただし、盗難防止のためか、入り口付近のお店はノートPCやタブレットを重点的に置いている感じ。スタッフもいるので説明を受けることができます。

スマートフォン販売エリアに行くと、改めてアップル、サムスン、グーグルのブースがあります。気になったのは出たばかりの「Pixel 9a」。

「iPhone 16e」はSIMカードスロットがありませんね。アメリカ版はeSIMだけの対応です。

さて、私が愛してやまないプリペイドのコーナーはというと、プリペイドSIMカードはあるものの、スマートフォンの実機販売は無し。以前はキャリア別に箱に入ったプリペイドパックがたくさん並んでいたものです。

よく見ると「Pre-Owned」、つまり中古ですね。古めのiPhoneが販売されています。札にしているのはこれも盗難防止でしょう。キャリアは今でも低価格端末をプリペイドで売っていますが、家電量販店にはもう卸されることが無くなり、こうして顧客からの買い取り品を販売しているのかも。

一方で、Unlocked Phones、すなわちSIMフリー機の販売コーナーもあり、この場所の反対側も含め、20機種くらいが売られていました。とはいえモデルは「Galaxy S24」があったりと、やや古めのもの。

サムスンの2025年モデル「Galaxy A36」がありましたが、「Galaxy A16」など低価格モデルは展示無し。

モトローラの折りたたみが350ドル=5万円切り。2023年の「razr 2023」でした。


モトローラで気になったのが「moto g stylus 5G 2024」。スタイラス内蔵モデルは個人的に好きです。

アメリカでは低価格モデルとしてOnePlusのNordシリーズが結構出ているのですが、この店舗には「Nord N30 5G」が1台あるのみ。3万円を切る200ドルなので確かに安いですね。

目立ったところはこれくらい。100ドル以下で掘り出し物や面白そうなプリペイドスマートフォンを見つけるのが楽しみだったのですが、最近はこのようにSIMフリーモデルの在庫状況を確認するくらいしかBest Buyでやることはなくなってしまいました。とはいえアメリカに来たらBest Buy巡りは恒例であり、やめられないのですけどね。