ソニーが2月22日に発売を控えるVRヘッドセットPlayStation VR2の分解動画を公開しました。
ヘッドセット本体とPS VR2 Senseコントローラそれぞれについて、開発したエンジニアみずから、詳細な分解手順を伝えつつ設計のこだわりや改良点を読み上げる内容です。
動画はヘッドセット編が12分40秒。分解と解説は初代PS VRの設計も担当したハードウェア設計部門・メカ設計部 荒木孝昌氏。PS VR2 Senseコントローラ編が5分35秒、担当はハードウェア設計部門・ペリフェラル設計部の五十嵐健氏。
特にヘッドセット編は比較的大型で整備性が高い / バラし易い設計となっているためか、ただ中身を見せるだけでなく、実際に分解する際の手順を詳しく、必要なネジの個数まで逐一確認して教えてくれる内容。
ここは嵌合(かんごう、はめあわせ)で固定しています、まずフレキ(フレキシブルケーブル)を抜きますなど、自分で分解する際に壊してしまわないか不安になる部分が分かる実用的(?)な解説もあります。
面白いところをいくつか拾えば、
カバーを外した中身も美しく左右対称に拘った
ヘッドバンド部とスコープ部(ディスプレイ部分)は簡単に外れる
左右レンズの中央、裏側あたりに冷却ファン。ライトシールド側 / プレーヤーの顔側から吸気して基板を通過させ、ヘッドセット上部の通風口から排気。換気して蒸れを防ぎつつ基板を冷やす。
ヘッドバンドはスポンジクッション入りからシリコンラバー製の一体構造に変更。グリップとさらさら感を両立する表面処理
ヘッドバンドは前後を締めて固定しても側頭部が圧迫されて痛くならない構造に変更。
ヘッドセット内蔵の振動子は大きめのモーター
そのほかアイトラッキング用IRリングライトとカメラの位置、ヘッドバンドの固定メカ部分など、なるほどそうなってるのか感が大量摂取できます。
PS VR2 Senseコントローラ編はヘッドセット編ほど長く詳細ではないものの、「オーブ」とコントローラに搭載されたトラッキング用IRライトの位置と数(片側14個+3個)、ハプティックフィードバックユニットはDualSense用より小型のPS VR2 Sense用再設計、指検出はトリガー・新設のグリップボタン(R1/L1、中指)・スティック・アクションボタン(△○×□)で片手につき5か所、DualSenseと同等のアダプティブトリガー(可変抵抗トリガー)など、こちらも興味深い内容です。
非常に実践的な内容ですが、ユーザーが分解すると保証外になります。