MetaがARグラスで知られるMagic Leapと複数年のIPライセンスと製造に関する契約を締結すべく交渉中だと、英Finaicial Timesが報じています。
交渉の詳細は不明ながら、両社の提携にはヘッドセットの共同開発は含まれないとのこと。Magic LeapがMetaに光学技術の一部を提供する可能性があるとされています。
また米政府がハイテク各社に中国への依存を減らすよう圧力をかけているなか、Magic LeapがMetaデバイスの製造を手助けすることで、米国内での生産を増やせる可能性もあります。
要はMetaヘッドセットのAR機能を進化させつつ、生産拠点を国内にシフトしながらコストを増やさない狙いがあるとも考えられるでしょう。
Magic LeapはFinancial Timesに 、提携は自社にとって「重要なビジネスの繋がりであり、成長するチャンス」になりつつあると語っています。また「次のステップは」と題したブログ記事では、業界全体からライセンス契約について大きな関心が寄せられているとも述べていました。
実はアップルにとっても、Magic Leapは縁の浅からぬ企業です。2020年4月、Magci Leapが新型コロナ禍のもとで600人近い従業員をリストラした際に、その多くはアップルに雇われたとの米protocol報道もありました。
当時は感染防止の必要やリモート面接が普及していなかった事情もあって採用には時間がかかりましたが、それだけにアップルの熱心さが浮き彫りとなっていました。
つまり、6月にはMagic Leapの元従業員が貢献したアップル初のヘッドセットが登場し、その後のMeta Quest 3(本当にこの製品名になる可能性高し)や以降のデバイスにはMagic Leap社のAR技術が反映される可能性があるということでしょう。
AR/VR/MR市場はまだ十分に大きいとは言えませんが、アップルとMetaが雇用を支えて莫大な資金を投じ続ける限り、進歩を続けていきそうです。