Meta Questの利用可能年齢が10歳からに引き下げ。保護者管理アカウント必須、広告なし

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Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

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Meta がVRヘッドセット Quest 2 / 3 の利用可能年齢を10歳からに引き下げることを発表しました

従来は「対象年齢13歳以上」でしたが、新たに10歳から12歳の年少者も、保護者が作成して管理するMetaアカウントでQuest を利用できるようになります。


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10歳から12歳までの子供向けアカウントには、保護者アカウントで作成やセットアップする、ストアやアプリにはレーティングにより制限、ダウンロードできるアプリは保護者が管理するといった制約が設けられます。

Metaは年少者ユーザーについて得た情報は「年齢にふさわしい体験を提供するため」利用するとともに、この年齢グループに対しては広告を配信しません。

ソーシャル機能については、保護者管理アカウントは規定でプライベートモードになり、他のユーザーは承認がないかぎり年少者アカウントをフォローできない設定です。

またアクティブかどうかのステータスや使用中アプリも隠す設定が規定。共有するかどうかは保護者アカウントによる設定が必要で、年少者アカウントではプライバシーや安全性設定を変更できません。

Meta公式のソーシャルメタバース Meta Horizon Worlds については、米国・カナダで13歳以上、欧州で18歳以上のまま変更なし。

そのほか利用可能なペアレンタルコントロール機能として挙げられるのは、アプリごとの保護者による許可やブロック、キャスト機能を使ったテレビやモバイル端末での監督、利用時間の制限、休憩タイマーの設定など。

Metaは今回の決定について、ストアには教育アプリやゲームを含め、ESRBやIARCで10歳以上レーティングのアプリが多数あり、今後この年齢グループにふさわしいアプリやゲームをさらに増やしてゆくため開発者と密接に協力してゆくと述べています。

10歳からの保護者管理アカウント作成が可能になるのは年内予定。Metaは引き続き保護者や専門家、データ保護およびプライバシーコミニュティの主導者と協力し、年齢にふさわしい体験を設計するための取り組み方について情報を提供するとしています。

余談ながら、PS VR2の対象年齢は12歳以上。現在のQuest よりも1年早く遊んで良いことになりますが、年内に逆転します。

さらに余談ながら、ニンテンドー3DSは裸眼立体視を使う場合、6歳以下の児童は発達段階にある視覚に影響を与える可能性がある(という説がある)ことから、2Dに切り替えて遊ぶよう注意していました。

医学的に、10歳のVRヘッドセット利用が永続的な視覚障害を招くというコンセンサスはありませんが、目の疲労やいわゆるVR酔いといった成人でもある症状がこどもにはより強く影響する可能性はあります。

次世代の健やかな成長を願い安全に目を光らせることは洋の東西を問いませんが、特に米国では Meta のようにプラットフォームを運営する巨大テック企業への監視を強めよという声が強いこと、また最近の政治的な流れでは、昔ながらの「子供を守れ (敵が我々の子供を狙っている)」のレトリックが装いも新たに勢いを増していることから、今後ゴーグルやメガネの普及と可視化につれて新たな規制を求める一悶着があるかもしれません。




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《Ittousai》
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