米調査会社のガートナーは、「先進テクノロジーのハイプサイクル2023年」を発表しました。
また、ガートナージャパンがほぼ同時に「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」を発表しています。
こちらは別記事をご覧ください。
ガートナーのハイプサイクルは、技術の登場から安定までを5つのステージに分けて説明したものです。5つのステージは、「黎明期」から始まり、「『過度な期待』のピーク期」「幻滅期」「啓発期」「生産性の安定期」まで。この途中で消えていく技術もあります。
ガートナーは、このハイプサイクルに示した先進テクノロジーは今後今後2年から10年の間に変革をもたらす可能性を秘めているとしています。
▲出典:米ガートナー(2023年8月)。画像の右側にある啓蒙活動期、生産性の安定期を省略
ハイプサイクルの左からいくつか注目したいテクノロジーを見ていきましょう。
「黎明期」には、GitOps、Cloud Development Environments(クラウド開発環境)、Internal Developer Portal、そしてWebAssemblyなどの名前が並んでいます。
「『過度な期待』のピーク期」のほぼ中央にGenerative AI(生成AI)が位置し、その右側に「Cloud-Native」が並んでいます。
今年の特徴としては、これまでガートナーが発表してきた先進テクノロジーのハイプサイクルには、あまり名前を聞いたことがないような先進テクノロジーが比較的数多く並んでいたのですが、今年はそうした名称が少なく、GitOpsやWebAssembly、生的AIやCloud-Nativeなど、すでに多くのITエンジニアに聞き馴染みのあるキーワードが比較的保守的といえる場所に並んでいるところでしょう。
ちなみに、今回の図の「幻滅期」「啓発期」「生産性の安定期」にはなにも技術名が記されていません。これは2021年から同様で、米ガートナーとしてはこのチャートにおいてピークを過ぎた技術にはフォーカスしない方向なのだと考えられます。
この記事は新野淳一氏が運営するメディア「Publickey」が2023年8月18日に掲載した『米ガートナー「先進テクノロジーのハイプサイクル2023年」を発表。GitOpsは黎明期、生成的AIとクラウドネイティブは過度な期待のピーク』を、テクノエッジ編集部にて編集し、転載したものです。