25万円のGalaxy Z Fold5が下取り込み実質9万円以下に。ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」はガジェット好きなら積極的に検討すべき(石野純也)

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石野純也

石野純也

ケータイライター/ジャーナリスト

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

特集

9月1日に、ドコモ、KDDIがサムスン電子の「Galaxy Z Fold5」「Galaxy Z Flip5」。発売しました。

FeliCaに対応した「Galaxy Z Fold3 5G」以降、フォルダブルの魅力から離れられなくなってしまった筆者も、早速、発売日にFold5を購入。8月31日まで使用していた「Galaxy Z Fold4」より軽く、薄くなり、折りたたんだ際のすき間がなくなったことは評価しています。


とは言え、初めてFeliCaやS Penに対応した「Galaxy Z Fold3 5G」や、ディスプレイ比率が変わり閉じたときでも使いやすくなった先代モデルと比べると、Galaxy Z Fold5はマイナーチェンジ感があることも否めません。

カバーディスプレイが3.4インチまで大型化し格段に変わったGalaxy Z Flip5と比べてしまうと、なおさらそのように感じます。韓国・ソウルで開催された発表会で手に取ったときには魅力を感じていたものの、価格が約25万円と高額なこともあり、買い替えるべきか否かは逡巡していました。

▲ピタッと閉じられる新たなヒンジは魅力的だが……

そんな筆者の背中を押してくれたのが、Galaxy Z Fold5、Flip5の発売に合わせ、ドコモが新たに導入した「いつでもカエドキプログラム+」です。

大きな枠組みはいわゆる残価設定型ローンで、既存の「+」がつかない「いつでもカエドキプログラム」と同じ。24回の割賦払いの内、24回目が残価になっており、端末をドコモに返却することでそれが免除されますが、「+」の場合は、早期利用料を支払うことで13回目からの残債も丸っと免除されます。

つまり、新モデルが出るであろう約1年後に機種変更すれば、それですべてのローンがチャラになるということ。まさに徳政令のような雰囲気もあるプログラムで、1年間隔で最新のモデルを使いたい人にはうってつけと言えます。

筆者の場合、何だかんだ言いつつも毎年Galaxy Z Foldを購入しているため、残債が二重にかかっています。このプログラムを利用し、「Galaxy Z Fold6(仮)」を購入すれば、その状態からも解放されるというわけです。

▲ドコモは、Galaxy Z Fold5/Flip5の発売に合わせ、いつでもカエドキプログラム+を導入した

残価+11か月分の残債が免除されるということで、1年利用時の実質価格も割安になります。Galaxy Z Fold5のドコモ版は、端末価格の総額が25万7400円。内10万9560円が残価に設定されています。

それを差し引いた14万7840円を23回で割った金額が、1カ月あたりの支払額です。翌年、新機種を購入し、Galaxy Z Fold5を返却し、早期利用料を支払うと、残価と合わせて13回目から23回目の支払いが免除されます。免除される総額は、6427円の11回分で7万697円です。

トータルでは、6427円を12回払えばよく、実質価格は7万7124円に。早期利用料の1万2100円を足しても、実質価格は8万9224円です。元々は約25万円と高額で、なかなか手を出しづらかったGalaxy Z Fold5。

ましてや3台連続購入は論外と思われがちですが、1年で9万円を下回っていると聞けば、かなりリーズナブルに感じるのではないでしょうか。

端末の返却は必要になりますが、1年使用後の端末を普通に下取りに出すと満額査定でも半額程度にしかならないため、かなりお得感があります。ガジェット好きなら、積極的に利用を検討すべき購入方法と言えるでしょう。

▲いつでもカエドキプログラム+のシミュレーション結果。実質価格は7万円台まで下がる。早期利用料を入れても、9万円を下回る

ここまで安価にできれば、端末購入補助の規制がかかって以降苦戦していたハイエンド端末が復活する可能性も大いにありそうです。

このプログラムのお陰かどうかは定かではありませんが、サムスン電子ジャパンによると、Galaxy Z Fold5、Flip5の予約数は昨年比で191%に拡大。

昨年と比べると、楽天モバイルの取り扱いがなくなっている中、大健闘していると言えるでしょう。ドコモの貢献も小さくはないはずです。

▲サムスン電子ジャパンは、9月7日にGalaxy Z Fold5/Flip5の事前予約が昨対で191%になったことを明かした

1年で残債をすっきり精算でき、気軽に機種変更可能なため、ユーザーはチャレンジングな端末にも手を出しやすくなります。フォルダブルスマホのように、ホームファクターを大きく変えた端末を購入する際には、こうしたプログラムが背中を後押ししてくれるはず。

新しいカテゴリーゆえに、1年での進化の幅が大きいため、頻繁に機種変更できるのもうれしいポイントです。フォルダブルに限らずですが、こうした仕組みがあれば、メーカーもより新しいことにチャレンジしやすくなるのではないでしょうか。

一点注意したいのは、いつでもカエドキプログラム+から、補償サービスである「smartあんしん補償」が必須になっていること。これまで補償サービスに入っていなかったユーザーにとっては、値上げになってしまいます。

ただ、Galaxy Z Fold5のような端末を使う際に、無補償なのはリスクが高すぎると言えるでしょう。ディスプレイ破損でも修理代が高額になるため、個人的には怖くてsmartあんしん補償が欠かせません。実際、筆者も過去にGalaxy Z Fold3 5Gを手から滑り落とし、画面を割ってしまい、補償のお世話になりました。

▲smartあんしん補償への加入が必須になっている。これを外してしまうと、通常のいつでもカエドキプログラムと同じになる

Galaxyの場合、Galaxy Harajukuや一部のドコモショップでデータを残したままの即日店頭修理を行っているため、smartあんしん補償に入っておくメリットはさらに高まります。

ドコモによると、いつでもカエドキプログラム+の対象になるかどうかは端末ごとに決めていくといい、今後も拡大していく方針。間もなく発売されるはずのiPhoneが対応すれば、商戦期を有利に進めることができそうだと感じました。


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《石野純也》

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慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。

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