Googleが、自社開発のArmカスタムCPU「Axion」を発表しました。Armのクラウド/HPC向けCPU「Neoverse V2」をベースとして、Google Cloudなどのデータセンター向けに設計されています。
Axionは、クラウド上で利用される汎用のArmベースのチップよりも30%高いパフォーマンスを示し、また同等の現行世代x86ベースのチップよりも性能で最大50%、エネルギー効率で最大60%向上しています。GoogleはすでにBigTableやGoogle Earth EngineなどのサービスでAxionを採用しており、今後さらに採用を拡大していくとしています。
Googleは以前より独自のプロセッサーとして、やはりArmをベースとするTensorシリーズを開発しています。ただし、Tensorシリーズは小型端末向けで、2021年よりGoogle Pixelスマートフォンに搭載され、現在は第3世代にまでバージョンを重ねています。
データセンター向けArmを独自開発しているのはGoogleだけではありません。たとえばAmazonは2018年に、同社のクラウド事業であるAmazon Web Services(AWS)向けに、自社開発のArmカスタムプロセッサーである「Graviton」を採用、その後何度か性能を向上させたバージョンを投入しており、最新のGraviton 4はAxionと同じNeoverse V2がベースとなっています。
またGPUで知られるNVIDIAも、2021年にデータセンター向けとしてGraceと名付けられたArmカスタムGPUをリリースしています。さらにマイクロソフトも、2023年に「Cobalt」と称するArmベースのCPUを導入しています。
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