自分のケータイが600円でつくれる！ ※ただし2000台から（スマホ沼）

MWCには例年、多くのスマートフォン関連メーカーが出展します。今年は携帯電話のOEM（委託製造）、ODM（自社開発製品を相手先ブランドで製造）メーカーをよく見かけました。

そのうちの1社が、MWC特別料金としてわずか4ドル＝590円のケータイ製造キャンペーンを行っていました。自分の名前やメーカー名などを入れた本物のケータイが、この値段でつくれるのです。

MOQ（Minimum Order Quantity、最小注文ロット数）は、2000台から。つまり590円×2000台＝118万円～となります。高いようですが、この値段で自分のブランドのケータイが作れてしまうなんて、いい時代になったものです。

スペックは低くて、通信方式はGSM（2G）です。海外でも台湾などGSMを停波している国は多く、使えるエリアは限定的です。ディスプレイは1.77インチ（128×160ピクセル）、バッテリーは800mAh。

この会社は、ほかにもおもしろ端末をたくさん製造しています。以下は、最近アリエクスプレスなどでも見かけるミニミニサイズのスマートフォン。

この手の製品はiPhoneスタイルが多いのですが、これは明らかにGalaxy S Ultraスタイルですね。チップセットはメディアテックのMT6737、小型の480×854ピクセル ディスプレイを搭載するAndroidスマートフォンです。カメラは500万画素と実用性はわかりませんが、ポケットに忍ばせておいたり、ケースを工夫してキーホルダーにしちゃうなど、遊び甲斐はありそうです。

そして、次はノキアファン垂涎かもしれません。高級フィーチャーフォン「Nokia 8800」そのまんまのデザイン。金属ボディーで高級感あります。

スライドさせると10キーが出てきます。スライドの動きも良く、こちらは実用性もありそう。4Gにも対応しています。

スライドするのがディスプレイ部分というギミックもオリジナルのNokia 8800そのまんまです。

ノキアブランドの端末を手掛けていたHMD Globalは、一時期古いノキアケータイをリバイバルさせたモデルを出しており、「Nokia 8800 4G」を2020年に出しています。しかし、シルエットも似ていない、メタリック感を出した安っぽいプラスチックボディー、スライド機構は無しと、プレミアム感ゼロでファンをがっかりさせました。どうせやるなら、このODM品くらいのものを出してほしかったものです。下の写真は私がスイスの家電店で撮影したNokia 8800 4Gです。

本家より正しくオリジナルに近いデザインで価格は27ドル、MOQは同じく2000台～。ということは27×2000＝54000ドル、約799万円です。さすがに1000万円近い価格となりますが、これはどこかの企業にぜひ製品化してほしいものですねぇ。