MetaがVRヘッドセットの最新モデル Meta Quest 3 を正式に発表しました。
Meta Quest 3は従来モデルMeta Quest 2比で高精細なディスプレイや2倍以上のグラフィック性能を備えつつ40%薄型化。ヘッドセット前面にステレオRGBカメラと深度センサを採用したことで、現実とVRを高精度に重ね合わせるMixed Reality (複合現実)技術「Meta Reality」に対応します。
価格は128GB版 7万4800円から。発売日と詳細は9月27日のMeta Connectイベントであらためて発表予定です。
Quest 2値下げ。2とProはアップデートで性能向上
Quest 3の発売を前に、現行モデルの Quest 2の値下げとアップデートによる性能向上も実施します。価格は128GB版が5万9400円から新価格4万7300円に、256GB版は6万4405円が新価格5万3900円へと値下げ。
性能はソフトウェアアップデートを通じて、Meta Quest 2 / Quest Pro のCPUが最大26%、GPUはQuest 2で最大19%、Quest Proで最大11%向上する予定です。
Quest Proコントローラにも対応
Meta Quest 3は、先行した高価格なプロ向けモデル Meta Quest Pro と同じパンケーキレンズやカラーパススルーなど基本設計を引き継ぎつつ、視線・表情トラッキング用の内側カメラや後置バッテリーなどを省き、普及価格にした製品です。
コントローラはトラッキング用のリングがないシンプルな形状になり、Quest Proで導入された高精度なハプティックフィードバック TruTouch にも対応します。
トラッキング方式としては、ヘッドセットのカメラで外部から撮影しコントローラ側のセンサと組み合わせる従来どおりの仕組み。
セルフトラッキング方式の Meta Quest Touch Proコントローラにも対応しており、より高精度なトラッキングが利用できます。
VRに加えて MR「Meta Reality」対応、立体視カラーパススルー
本体形状の変更と性能向上に加えて、カメラごしの外界とVRをリアルタイムに合成して体験する Mixed Realityの強化も大きな特徴です。
Quest 3は4MピクセルのステレオRGBカメラと深度センサにより、Quest 2比で画素数10倍以上の高精細なカラーパススルーに対応。現実のテーブルのうえにゲームのマップが広がったり、部屋のなかを仮想キャラクターが動き回るなど、リアルな複合現実アプリが可能になります。
Meta Quest Pro向けのMixed Reality アプリは、本体が発売当初20万円超・値下げ後も15万円以上するため、今後に向けた実験的なものが大半です。しかし普及価格で Quest 3が登場することで、かつてQuest が実現したようなVRゲームの一般化と普及を MRでも実現できる可能性、今後のMRアプリの標準環境になる可能性があります。