MetaはVRヘッドセットMeta QuestのOSを「Meta Horizon OS」として、サードパーティのハードウェアメーカーに開放することを発表。その一環として「Xboxにヒントを得た限定版のMeta Quest」を準備中と明かしました。
現時点でMeta Horizon OSは、2つのハードウェア企業が採用を表明しています。共通のOSを採用することで、同じアプリストア「Meta Horizonストア」が利用可能となります。
まずASUS Republic of Gamers(ROG、高性能なゲーミングハードウェアを提供するASUSのブランド) は「全く新しい性能のゲーミングヘッドセット」を開発中。
さらにレノボは「生産性や学習、エンターテインメントのための複合現実デバイス」を開発すると述べています。かつて同社は、Meta Questの前身とも言えるOculus Rift Sを共同デザインした経緯があります。
そしてMeta自らは、「Xboxにヒントを得た限定版のMeta Quest」を(マイクロソフトと)共同で開発中とのこと。昨年マイクロソフトは、Meta Questシリーズ向けにクラウドゲーミングアプリ「Xbox Cloud Gaming(Beta)」の配信を開始しており、その延長上にあるようです。
また「限定版」とあることから、ハードウェアの変更はなく、限定版Xbox Series X|Sのように本体スキンを張り替えただけに留まるのかもしれません。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOはInstagramの投稿で、限定版Meta Questが「箱にはXboxコントローラーとGame Passが入っているので、どこでもすぐに大画面でプレイを始められます」と述べています。
要は、「Xbox風に色を変え、ゲームコントローラーと数か月分のXbox Game Pass Ultimate利用コードが同梱されたMeta Quest 3」とも推測されます。
マイクロソフトがXboxブランドのVRヘッドセットを発売したことは一度もありませんが、何度か試みた形跡はありました。
まず2012年には、コードネーム「Project Fortaleza」と呼ばれるKinectメガネに関する内部文書が流出。また後のXbox One Xを「Project Scorpio」として正式発表した際に、Xbox事業トップのフィル・スペンサー氏はVR企業と提携する可能性に言及しましたが、結局は実現していません。
現在マイクロソフトは、少なくともコンシューマ向けには独自ハードウェアを提供するのではなく、Metaと緊密に協力する方向に舵を切っています。すでにMeta QuestユーザーはWindows 365やVR版Teamsを利用可能となっており、今後も両社は共存共栄を図るのかもしれません。