日本未参入のHONORですが、一時的に世界最薄の折りたたみスマホだった「Magic V3」など、グローバル市場で着々と存在感を高めています。HONORのモデルは折りたたみの「Magic V」、カメラ強化の「Magic」シリーズに加え、100番台の数字を付けたミドルハイレンジモデルを展開しています。ポルシェデザインのカッコいい「Magic RSR」シリーズも人気です。

この数字モデルは中国では100、200、300と半年おきにモデルチェンジしていますが、ヨーロッパでは奇数モデルは登場せず。2024年にHONOR 200シリーズが投入されました。
そして、2025年4月には新たな400シリーズが登場、中国よりも先にヨーロッパで「HONOR 400 Lite」が発売になりました。

HONOR 400 LiteはチップセットがDimensity 7025 Ultra、カメラは1億画素+500万画素超広角、フロントは1600万画素です。前モデルである「HONOR 200 Lite」がDimensity 6080だったのでスペックアップしたものの、マクロカメラが無くなり5000万画素のフロントカメラもスペックダウン。ただ、バッテリーは5230mAhで、前モデルの4500mAhから大きく容量アップしています。
また、前モデルのカメラデザインは特徴に欠けましたが、HONOR 400 Liteは「iPhoneっぽさ」もありながらトライアングルデザインを施した独特のものになりました。

HONORは元々ファーウェイのサブブランドで、2021年に独立。その後、両者に関係はないものの、HONOR 400 Liteのトライアングルカメラデザインはどことなくファーウェイのカメラフォン「Pura 70」シリーズに影響を受けているのでは? と感じてしまいます。

ただし、HONORのほかの製品、Liteのつかないメインラインのモデルのカメラデザインは、大きく異なっています。最初に登場した3桁モデル「HONOR 100」シリーズの上位モデル「HONOR 100 Pro」は以下のようなデザイン。

「HONOR 100」も、普通のカメラデザインと思いきや、ぶった切られています。

この左右に非対称なデザインは日本でもAQUOS R9などが採用しました。非対称デザインは機械的な冷たさを無くし、自然にある製品を思わせる暖かみを感じさせてくれるそう。

HONORのこのカメラバンプも同じ意図でしょうか。しかし、個人的には今見てもあまり落ち着きを感じられないんですよね……。

それから半年後に「HONOR 200」シリーズが登場。これは中国を含むグローバルで登場し「HONOR 200 Pro」「HONOR 200」もヨーロッパで発売。カメラ非対称のデザイン度は若干、弱くなりました。

同じシリーズのHONRO 200 Liteのカメラデザインが一般的で目立たないのは、中国発のこの形状があまり受けなかったからでしょう。なお、HONRO 200 Liteは中国では販売されず、海外のみでした。
2024年12月に中国では「HONOR 300」シリーズが登場。「HONOR 300 Pro」を見ると、左右非対称というよりも全体的にスタイリッシュなデザインとなっており、HONOR 100時代にあった不安さは感じられません。

次の「HONOR 400」シリーズは今年5月、「HONOR 400 Ultra」「HONOR 400 Pro」「HONOR 400」の3モデルが中国で登場、グローバルでも追って発売されるでしょう。HONOR 300 Proに磨きをかけ、よりスタイルを高めたデザインになりそうです。できればポルシェデザインの要素もちょっと入れた、カッコいいモデルにしてほしいものです。